雪の断章 -情熱-、せっかく購入したので観る。おもしろかった。手元にあるので、これからも何度も時が来れば観るだろうからあまり書かないでおこう。
冒頭の長回し、私の記憶が正しければオーソンウェルズは黒い罠の長回しに比すれば、ガッタンゴットンとスムーズな動きではないなというもので、あれ?だったけれど、今回もフレームに収まってないな、とか、アウトオブフォーカスになってる、とか、のスムーズが欠けるとこ感じたけれど、返ってそれがいい味出しているのか、となる。ライヴ感もありまさに活動屋というセンス。
その後、まったく見た記憶がない。やはり初見である。初めてのがお子様ランチのような作品って嫌だなと制作した翔んだカップルとは違い相米、本当にやりたかったのはATGや前衛のような光る女とどこかで読んだ記憶があり、光る女を観たいなと思っていたけれど、本作を観て、これでよし、ま・ん・ぞ・く、となる。とてもATGなセンスである。
バイクにまたがる高校生になった主人公、アナーキーであり、その後の不思議な衝動、パニック症とトラウマ症の合併症のような症状、岡本舞が亡くなったあとの、彼女がのりうつったかのような病んだギョロ目、そしてアンバランスな行動、こんなのを斉藤由貴のアイドル映画第1作にしていいのかと不安になるも、たぶん、だからこそ劇場に来た中高大生は、思春期のその不安定な心理や行動をまさに自身の姿に重ね合わせて受け入れることできたのでは、となる。
斉藤由貴のアクトもまた、薬師丸がWの悲劇でやった「私は女優よ」をまさに第1作からこなしてしまい、そりゃ末恐ろしいインパクトを玄人にも与えたのではなかろうか。
昭和らしい辛気臭さあるものをエイティーズらしいものにして、ポップなおしん観がある。物語的にも奇妙で、数奇な運命を深淵として感じさせるものあるも、主人公を関係する人物たちをどんどん葬り去らせるファムファタールにも思わせ、葬り去らせた後やがて愛を掴む、と恐ろしさを感じさせるも、でもやはりロマンあるラストだな、となる。
また次に観るときまた別のインプレッションが生まれる、と思わせる深淵なロマンもそこにはある。
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