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2024年06月03日17:33

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ル・ミリオン


ル・ミリオンおもしろかった。アナベラは巴里祭と同じように可憐である。それが、私的には本作の魅力。本作は巴里祭と違ってスラップスティック。ラグビーもパロディ化され、笑いを運ぶ。まだベルエポックの残滓があるかのような優雅さもまた、このシネマトグラフに奏でられる。主人公たちが住むアパートメント・ビルの外側や廊下などドイツは表現主義的造形だけれど、全体的にはマリネッティは未来主義的マシーン文化世界byシネマトグラフ。ある意味、ルネクレールのサイレント時代の幕間、眠るパリ、イタリア麦の帽子のエクステンションであり、まだトーキーになりたてのなかで実験精神が旺盛に盛り込まれる。アメリカ式スラップスティックの取入れもあろうが、前述のラグビーのパロディ、そこにかぶさる歓声、ミュージカル方式、伝統芸術の取入れ-オペラ-、セリフによるフレーム内の声だけでなく罪の意識を問う内面というフレーム外の音声の演出などがエクスペリメントされる。アパートの住人たちによるコロス(コーラス)な感じのものも内面性の演出であるといえるだろう。音の取入れをいかに効果的に表すかの工夫がおもしろいけれど、一緒くたなセンスもありメリハリに欠けるけれど(映画史においてその後、メリハリが形成されていくのであろう)、ストレートなスピードのなかでそれらが疾走するところ、やはり未来主義の影響下にあるかの如く&サイレント・コメディの流れに沿った観ありでおもしろい。





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