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2024年01月17日17:39

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苦い涙


苦い涙おもしろかった。私がやりましたは悪女のバディもののようだから観に行くべきだった。クリミナルラヴァーズや焼け石に水など初期のは抽象的、というか省略的で、奥行きに欠けスーパーフィシアルで、時にはオーディエンスを置いてきぼりにもさせかねないサプライズなギミックもあり、そう、それら故に好きだったけれど、近作は、オーディエンスに寄り添いながらプロセスしていく感じで、表面的ではなく多角的に人物の心理を描写する奥行きであり深みある味わいとなり、そうした意味では、熟成されたセンスであるオゾン、それゆえなんだかフツーにシネマしている感じに思えているけれど、本作は表層性を取り戻した観ありながらもやはり近作らしい熟成であり、オーディエンスを笑わせエンタメにウキウキさせながらもズドンとダークなところへ突き落とす表層的な焼け石に水とは異なり、主人公の映画監督を中心に位置させ他人物たちとの関係性を表わしていく感覚ゆえか、或いは、ファスビンダーへのオマージュを充たしているからか、ヘンで哀しくもありながらも愛すべき人物像を際立たせオーディエンスを充足へと導く。アーティストらしく我儘で神経過敏でヒステリックに人をこき下ろすも女たちから愛され、己の欲望には従順であり、イメージを愛する聖なるパン助である主人公、それは偶像であり、と同時に、ファスビンダー自身でもあったのかな、となる。エンドクレディットに出てくる彼とハンナシグラのフォトはそれを語っているかのよう、となる。




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