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2023年07月01日16:40

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ど根性物語 銭の踊り


ど根性物語 銭の踊り、おもしろかった。勝新は裕次郎と同じように、お兄さんと違ってナチュラルに人間的魅力がにじみ出るのが魅力なのだろうな、となる。慎太郎はやらないけれど若山富三郎は勝新同様に喜劇的キャラをやるけれど(註1)、アクターの型でそれを成し遂げるのであって、ナチュラルなのは勝新かな、だからスターになりえたのかな、やはり映像は嘘をつかないのだな、と本作観てそう思えてくる。人間味がある表情、顔立ちが素敵だし、ホテルルームでの江利チエミを抱こうとするもなかなかできない勝新や悪党から逃げるときの工事用ヘルメットをかぶったりの勝新、コメディも間(ま)が上手いんだな、となったり、谷ナオミなみにムチムチボディに縄の跡が表される勝新、アチコチを飛んだり跳ねたりの勝新、と、これは驚き!映画音楽担当はハナ肇exclamation ×2と同じくらいに勝新にサプライズ(註2)、となる。赤い天使は描かれるものは重くても、テンポは軽やかでマスムラらしいけれど、こちらの作品も市川崑らしい軽やかさ(註3)。軽やかだけれど、ブルージーなジャズのメロが合っていてハードボイルドも充分に描かれる。二転三転に変化するプロセスとしてはサスペンスも醍醐味もなく進むけれど、第一次東京オリンピックの頃の人々の感覚や変わりゆく街の光景も散りばめられ、これはこれでおもしろいな、となる。勝新最初の現代劇とのことだけれど、(この時代の頃の)コンテンポラリーな勝新の魅力は満載な作品である。

ps
シネフィルのスコセッシはもしかしたら本作を観ていて、あの鏡の前で拳銃を抜く勝新を模倣して、タクシードライバーに取り入れたのかな?というシーンが出てくる。


註1 石原慎太郎の都知事時代は総てがコメディである、と主張するヒトもいるかもしれないが、ここではスクリーンにおけるハナシである。
註2 冒頭のブルージーなジャズ、 宮川泰との共作なのか、それとも単独作品?
註3 英語のウィキに増村は満員電車や日本橋で助監督をやっていること載せられているけれど、くちづけや巨人と玩具の軽やかなモンタージュは市川崑譲りなのでは、と思ったりもする。

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