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2023年06月20日11:16

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犬神家の一族


犬神家の一族おもしろかった。これが今生の別れ的に思ったのか、ごく親しい層を呼んでの、みたいなセンスであり、尾藤イサオ、石倉三郎、加藤武も顔をみせ、金田一耕助と木枯し紋次郎が事件解決に向かう様相である。そう言ってしまえば、金田一耕助の冒険のようなパロにもみえるけれど、自己言及という意味ではある種パロっているであろう。古いヴァージョンが犬神家の総長の霊に突き動かされたような描き方かどうか忘れたけれど、冒頭で早々と亡くなる仲代の存在感は活かされる。いいもわるいも分からないが、松嶋菜々子は島田陽子していなくて、いいもわるいも松嶋菜々子していて、深キョンも坂口良子していなくて、いいもわるいも深キョンしている。どちらの女優もいつもの彼女たちらしさのメソッド表現する。石坂浩二を中心に男性陣、年配ゆえのもったり感覚、なにかやすらぎの刻している。されど女優陣、富司純子も松坂慶子も溌溂としている。富司純子、最終盤のあたりでの金田一とのやり取り、なんだかひとり歌舞伎の様相、それゆえその後に繋がるほんまもんの息子の歌舞伎的形式美のアクトが自然と繋がる。やはり母は強し。問題解決に見せる金田一の眼や顔の白黒エクストゥリームクロースショットのサブリミナル効果的なもの、おもしろい。ラストのアップの石坂も歌舞伎の挨拶かのごとくであり、市川崑を代弁しているかのよう。モーションピクチャーを成就させ、モダニストはその意思を刻印する。




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