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2023年06月13日17:14

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ミスター・ミセス・ミス・ロンリー


ミスター・ミセス・ミス・ロンリーおもしろかった。ところで、バージンブルースの観者評を見ると、むかしの東京は汚かった、とか、むかしの若者のやってることはとても悪い、など非共感が多いな、コンプライアンス世代のコンテンポラリーな見方だろうけれど、システマイズされた見え方が整えば、真面目という面でも反社会組織防止においてもいいのだろうけれど、社会の在り方を考える視野は狭められまくるのではと(註1)行く末を心配もしてしまう。バージンブルースは、のようなもののアキヨシがどんな感じで時代の顔だったのか、なぜ秋吉であって桃井ではなかったのか(註2)を知りたい理由もあって観たのだけれど、一本だけでは分からない。けど、悪さが憧れの時代であったことは分かる。本作、ワルな原田美枝子、美しかった。本作はバージンブルースや高校生ブルースよりもブルースしている。80年はシラケの時代のセヴンティーズがピークに達したのかな。でもって、エイティーズらしい遊び感覚も満載である。その遊び感覚のなか、演じている彼女らというよりも、等身大の美枝子、宇崎、芳雄がそこにいる感じである(註3)。ツィゴイネルワイゼンやハーモニーコリンよりも断然わからないこの作品、清順やイマヘイとザセイムジェネレーションの神代は闇市場のごとくに暗躍し、ファムファタールやどんでん返しも取入れ、これといって大活劇も表されずに、この時代には多くあったであろうロベールアンリコやトリュフォー的男女の同棲あーせい捕物帳かのような展開、まさに遊び感覚のまるごと、よく分からないながらにシラケながらもおもしろい。原田美枝子による企画もの、ジーニアスである。


註1 自民党の一党独裁から学ぶ中国共産党も、あんな強引なやり方するではなく、長い時間かけて馴化させていけば政策に反抗する国民はいなくなるであろう。

註2 たしかに、エリザベスは桃井ではないだろう。喋り方がもはや吉田日出子みたいになっているとはいえ、やはり童顔の秋吉がフィットする。桃井のアダルト感覚の登場はメインテーマまで待たなければならない。

註3 原田芳雄に関してはそうにも見えるしアクトしているようにも思えるし、軟体動物的にしてカメレオンの彼はなんにでも溶け込めるのだと思う。


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