録りだめのを観る。BSの山猫おもしろかった。後期というか地獄に堕ちたあたりからは官能のデカダンな感じがするんだけれど、そうしたマゾヒスティックな官能というよりこのあたりは夏の嵐と同じような朽ちる時代を前にして顕とさせるプライドという趣。もっとも、こうしたプライドはイノセントまでもずっと顕れ続けているとは思う。バートランカスターの大理石の彫刻のような姿がアランドロンやC C(註1)よりも美しかった。ランカスターのキャスト、アメリカでも上映する際にスターを必要としたからアメリカの資本の方からの要求か、と思ったけれど、調べると、やはりそうらしく、グレゴリーペックやスペンサートレイシーやランカスターが候補に挙げられたとのこと。ヴィスコンティは彼の判断ではないところでランカスターに決まったこと、激怒したらしいけれど、でもってランカスターにはあまり期待していなかったらしいけれど、ランカスターのあのアクト、そりゃ誰しも納得するよな、ヴィスコンティ然り。その後はふたりは生涯の友となったとのこと。後存知のように、家族の肖像でもランカスターがキャストされている。でもって、公開される国の言語で、でもたぶん特にアメリカでと思うけれど、吹き替えはイタリアの常套手段(註2)だけれど、ひょっとしてと思ってチェックすると、ランカスターは劇中ずっと英語で喋り、アランドロンはフランス語だったとのこと。喋りやすい言葉じゃないと役に感情移入できないだろうしね。地獄に堕ちた勇者どものあの殺戮のシーン、永遠に続くのかと思うぐらい長かったけれど、本作品でもそれが多い多い、ヴィスコンティはフェリーニよりも永遠に長く続くようにシークエンスをおくな。でもこれがあるから、その流れに身を委ねてしまってしまう。
註1 C Cとは赤ちゃんに小水をすること促すときに言うあのことではなく、クラウディアカルディナーレのことである。
註2 スパゲッティウェスタンなんかのアメリカでの流行もそうしたこと大きいだろうし、吹き替え手段で名を馳せ、ソフィアローレンやシルビアマンガーノは(著名な製作者のご主人の力添えもあったのだろうけれど)アメリカ進出を容易にすることができた。でもたぶん、マンガーノはその後は故国に戻っての活躍だから、ソフィアローレンは英語の発音にとても長けていたのだろう。
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