カメレオンおもしろかった。有望株の映像製作のアークエンターテイメントの名前がクレディットにある。そしてまた、セントラルアーツもあるので、なんだか松田優作は遊戯シリーズも想起させるものある。ハンドヘルドの長回しがないので、ちょっと違うイメージであるが、固定されたショットでもそこにある粗いアクションぶりは想起もの。とはいえ、独自的。粗いけれど、演劇的立ち回り風な計算された殺陣なものに思え、藤原竜也にはフィットしている。王手など初期にもある(顔やぼくんちなどにもあるけれど)オフビートなノリも懐かしくおもしろい。雑踏のなかラストの抱き合いながら歩く藤原と水川も昭和している。もうほとんど廃車寸前のを色を塗りなおしカーアクションするクルマはなんだか西部警察や東映など往年のノスタルジー。スタイルも詐欺する若人愚連隊が事件に巻き込まれ、ひとりまたひとり死んでいくのもノスタルジック・スタイル。仲間同士、敵同士の絆が試される。怒り沸騰の藤原の顔がよい。荒事する立役、さすがコンテンポラリーな歌舞伎俳優フジワラである。敵との約束事もきっちり落とし前を付ける。絆の物語である。阪本順治、シリアスなものが続くなか、息抜き的に楽しんでつくったのかな。もちろん手抜きではなく、スクリーンの肌感、愉しさが伝わってくるのである。
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