シネラのベトナム映画特集で、無人の野を観る。おもしろかった。男女の仲睦まじさが素朴なセンスのなか表されるオープニング・クレディット、そして家族の愛の感覚の序盤から、人間のエモーションの豊かな実りが表される。トランアンユンのパパイヤの香りでは人間味が豊かに表されるが、あれはベトナム戦争より前の平和な時分、観ていたベトナム戦争ものではほとんど西部劇の”インディアン”と同じような不気味な存在としてのベトコンの印象しかなく、攻撃性を欠いた本当のヒューマンらしさが新鮮にうつる。民主主義軍のヘリコプターが不気味に旋回する。攻撃も開始する。ウクライナの市民たちも同じ恐怖にいるかのようにイマジンする。ラストはなんだか音楽的にスパゲッティウェスタンしていて、ヒーロー像をつくりあげる。
ps
妻が子供を抱いた夫と再会するシーン、赤ん坊の声がこだまするが、ヒューマンなものを出そうとしているのだろうけれど、なんだか不気味なもの感じてしまう。スティーヴィーワンダーの可愛いサーシャを聴いても、なんだか水子の霊の歌に聴こえてしまい怖くなるので、それをひきずってしまっているのかもしれない。
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