女王陛下のお気に入り、おもしろかった。三角関係に表されるものが言わんとすることは、こういうことか。愛の炎も権力闘争に噴く炎も同じ度数ぐらい熱いもの。されど、純愛も策士も権力の前ではなにも意味づくられることはない。寂しがらせず従順であれば、それだけでいい、愛玩動物の如くに。セラが離れたことは、ある意味、女王の自立のハッピーエンドなのかもしれない。
コスチュームドラマだからバリーリンドンを思わせるわけではなく、その自然光めいたものがそう思わせるわけだが、魚眼の広角、いきなりのパンからピタッと停止、などもまたキューブリックを想起させる。動物好きかそうではないのかよく分からないがランティモス、動物の生態をトレードマークのようによく使う。どの作品も奇妙だけれど気品がある。奇妙な気品さ。
ログインしてコメントを確認・投稿する