キッチンおもしろかった。Y●uTubeにあった。音楽がとても北野作品における久石譲のようで驚いた。前に観たけれどぜんぜん覚えていなかった。当時の流行の映画監督が当時の流行の文芸作家の文学を映画化するのできっと話題になったのだろうな。まさにオシャレな作品、トレンディドラマよろしく人間味のないプラスティック空間。でも当時はまわりがこんなだったからフツーだったのかも。肉食系女子やエグザイル・ガテン系が生息するより遥か昔の時代、人々は安らかに暮らしていた、とさ。ともとれるが、これも遥か昔になっているのだろうか。菜食系カップルの先駆者的なもの、として捉えた方がコンテンポラリーなのかもしれない。そういえば、ばななにしてもサラダ記念日にしてもそうなのかな。そうした先駆的な時代があったのだ。記憶では暗いイメージだったけれど、そうではなく、ほのぼのな作品。なにも起こらないといえば、なんにも起こらない。でも、なにかよかった。なにか娘を嫁に出すエイティーズの小津な感覚もした。主人公の男性が上映期間に問題を起こしてダメージを与えたと記憶するが、Vシネマ系だったら箔がついて興行に貢献しただろうけれど、彼はここではエイティーズの佐田啓二、やはりマイナスになったのだろう。お母さんの相手、なにか、市川準のつぐみにおける財津和夫、或いはなにかの映画作品における糸井重里のように、こういうときは文化人が客演をするイメージだけれど、エンドロールで分かったのだけれど四谷シモンさんだったのか。朴訥として、とてもよかった。でもなんかある。そう考えれば、松田ケイジにしても橋爪功のお母さんにしても、ふつふつとしている狂気を潜在させる演出があったのかな。むかし観たとき怖く感じたのが、感受性まだビンビンだったあの時のが正解だったのか。あのバンは霊柩車で行き着く先のホテルは火葬場のようだった。
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