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2021年04月15日11:35

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サンドラの週末


『サンドラの週末』
  カメラアイは寝ているサンドラを捉え、そこから彼女を追う。ダルデンヌ兄弟のメソッドである。我々は状況に放り出され、彼女の泣く姿がなにか、そして同一化=投射されるとき、解雇されること、これは本当に酷であること感じるだろう。家の支払いもあるし、病気がちだし、他人事ではない。時勢にも通じることでもある。
  夏であることが救いである。これが冬であったのならこの鬱の現象、オーディエンスをもっと辛くさせるにちがいない。マリオンコティヤールは病みあがりに痩せこけ、ちょっと猫背で、まるでポーかボードレールかのようである。仕事の同僚の説得にまわるが、それはサリーフィールドが演じたノーマ・レイやプレイス・イン・ザ・ハートにおける理想を掲げる人物たちとは違い、物乞いをしているみたいで嫌、面倒をかけているからもうしたくない、弱音を吐くうえに精神安定剤かな、それに依存する。
  いつものシャキッとした美女としてではなくマリオンコティヤール、痩せこけて猫背のうえ、目の下のクマ、シミ、ふきでもの、とリアルを顕す(でもメイクなのだろう)。身体性から吹き出すもの、伝わってくる。ラストも理想に導かれるサリーフィールドものとは違うフランス映画らしさ(でもちょっとアメリカ映画寄り)だけれど、新たな共同体が生まれる的なリベラルさは米仏には好まれるものではないかな。彼女の足取りの軽やかさ、ラストに感じられる。


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