スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団おもしろかった。久しぶりに再見。年を取ると子供化するとよく言うがエドガーライト、サイモンペグものでは最初はまぁシッカリしている主人公たちであるが、そのうち、子供にかえる、というより、もうほとんどコワレてしまっている状態になってくる。けれど、ベイビードライヴァーやこの作品は主人公はまだ子供であるため、その通過儀礼の構造、彼がしっかりとした大人への変化を表していくことによってコワレた大人の姿を見せることはない。でも、通過儀礼作品や大人が主人公作品にかかわらずライトには子供目線に立って物事を表しめる傾向があるように思える。スコット・ピルグリム VS. 世界という原題に表されるように、潜むツーレツな不条理をどの作品にもおいている。だからエドガーライトのテクストには軽やかさだけが感じられるのではなく、ちょいとヘヴィーなものもココロに残してくれる。
シャーロック・ホームズ シャドウ ゲームおもしろかった。一作目は観たけれどこれは観たことないやと観始めると、すでに観ていた。印象には残っていなかったんだろうけれど、ガイリッチーを理解してくると、おもしろく観れた(一本一本が独立した作品ゆえ、作家性によっておもしろさを感じさせるのは、ある意味、けっきょくはおもしろくないってことかもしれないけれども)。あのスローモーションやいきなりの拡大など、賭け事好きなリッチーからすれば、出来事という偶然のなか瞬時の判断と行動みせることは重要なファクターたるもので、探偵ものはサスペンションのなか納得できるものとして優雅に解決してみせるものと思っているこちとらからすれば、なぜドンパチのホームズ?と違和感もたらしていただけで、ガイリッチー知ると、出来事に生まれるものを瞬時に判断して解決してみせるホームズは彼にしてみれば格好の素材なんだコケコッコーとなる。
キングスマン: ゴールデン・サークルおもしろかった。観てたかなと観始めると観ていなかった。ビギンズものは主人公の教師がついての学習的プロセスが長いのであまり好きではないから、この作品の方が一作目よりも楽しめた。コリンファースは一作目も存在感を表していたけれど、ヘクター教授と童心的なものが混ざったような今回の彼もよかった。コックニー訛りの下町など理解してくると、一作目を再見するともっと愉しめるかな。ガイリッチーの相棒であったマシューヴォーンはエドガーライトと同様に、子供のような主人公をもってくるが、ライトと違って、キックアスやキングスマンに表されるようにかなり残酷な描写が多い。でもそれが醍醐味としてある。アメリカンなダイナーの街で繰り広げるアクション、イギリス魂がいかにアメリカンとは違うかを、今回は愉快な残酷として表してくれる。それにしてもライトはスコット・ピルグリムの舞台をトロントにおいたり、リッチーはホームズをもってきたり、ヴォーンはイギリス下町もハイソサエティも前面に出したりと、英吉利ってのを意識してるな、と気が付いてくる。
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