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2020年11月12日23:03

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クローンの攻撃  シスの復讐


Patrick F Quinnさん曰く、ポーが「天邪鬼」と定義したもの、すなわち確実な自己敗北に至る行動をとらしめる人間の生来の本能、これこそボードレールが自らの行動の類型の中にすぐに認めた特徴、とのことだが、コリンやノエ、カラックスにもそうしたタナトスが表され、そこが魅力でもあるが、こんな寒くなってる時に、影響を受けて自暴自棄な欲動にも走りたくないし、もっと建設的なことをしたいが、こないだファントムめカスを観たので、続きのクローンの攻撃を久しぶりに観る。ホドロフスキーの恩恵のようなブレードランナーの世界観に、ルーカスならではのフィフティーズな街の外観とカーアクションに始まり、オビワンからネガティヴな考えの持ち主だとアナキンは指摘され、やることなすこと、自殺攻撃型を見せつけるアナキン、まさにタナトスの衝動である。パドメ姫は彼に、貴方と再会してからいつも死を感じている、と言った後に、愛している、と言う。アナキンの自殺攻撃性はそれからますます加速する。ルーカスはアナキンに、これもフィフティーズ的オマージュにおいて、陽のあたる場所のモンティ、波止場のブランド、エデンの東のディーンをなぞってるのかな。愛を深めるときにタナトスが増幅する。


最近のトリロジーを観た者からすれば、主人公たちのジイジイたちの戦い、何か感慨深いものがある。シスの復讐を以前観たとき五条霊戦記 GOJOE観た時に感じた、こじ付けて繋げたものを同様に感じたけれど、今回はアナキンはなんと愚かなんだと思ったけれど、それと同時にオビワンはなんとマヌケなんだと感じるのであった。アレックギネスの崇高なオビワンは若い頃は結構マヌケだったんだな、と、あのギネスのオビワンから想像できない若気の至りである。リンチにしてもスコセッシにしても悪の入り込む余地ある日常を描いてきたけれど、その風潮がルーカスに影響を与えたのか、それとも現在の状況の予兆を感じていたのか、その警告か。でも、どちらもあるように思えるけど、後者の方が強いような気がする。2005年の作品だから、アメリカにはそうした予兆にもはや充ちてあったのではないかな。引き裂かれた白い服のパドメと黒く焼けただれたアナキンが最近トリロジーで再び結びつくこと、これはファンにとっては感慨深いものなんだろう。でもスターウォーズって、共和国も帝国も結局どうでもよくって、全体からすれば、ジュダイとシスの話で、あらゆる星の人民はモミクチャに巻き込まれているだけなんだな。
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