『ジョジョ・ラビット』
冒頭いきなりのヒトラーとビートルズの熱狂マッシュアップ。新感覚ホラーだ。TSUTAYAのお姉さんがこれは気にいると勧めてくれていたが、スパイクジョーンズやハーモニーコリン、マイクミルズの話題で前に盛り上がったから、それら好きならこれテイストですと言ってくれていたんだ。でも、そうしたテイストも感じられるけど、テレビかなにかで流れる映像で見たとき、ウェスアンダーソンみたいなだなと思ってたら、観てみると画角やオフビートはやはりアンダーソンっぽい。主人公がベンネント似のせいかブリキの太鼓にも感じられ(最終盤の街でのスローモーションの銃撃戦でそれもっと感じてくる)、他あれこれないろんな作品の要素のマッシュアップに感じられるも、ここんとこ観てたのと違う感覚だからか、新鮮に思えるものがある。戦争犯罪ものアンネフランクもの原罪を問うものナチスもの、センチメンタルな”ヒューマニズム”を反転させるかのようなフレッシュさが、コメディというジャンルであるから可能なのだろう、届いてくる。しかし基本、苦さを味わう青春ものや少年のときに出会う初恋ものが作品のベースにキープされてあるし、醜さのコンプレックスも少年時の心の傷、相手を思い遣るときには大切なものということも表され、かけ離れすぎるアヴァンガルドなセンスを感じるでなく、共感をおぼえさせてくれるものが生まれている。ラストのダンスのセンスも、コンテンポラリーな映画にあるものである。寧ろ、こうしたところが現代の映画を考えるときに研究の対象になりえるように思える。或る意味、いい意味でのリミックスな感覚している。
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