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2015年05月03日08:36

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邦画考23



『スイートプールサイド』☆☆★★★
前略パイパン様、これはそういったハナシなのかと思っていて観ていたのですけれど、ただの通過儀礼のハナシでしかありませんでした。ゴダールやパゾリーニ、或いは、神代や藤田が描く若者たちは、その時代性、状況のなか自己探求する存在であったのだけれど、一億総白痴化を通過し更にコンビニ化し能動的にはなにもしなくていい現代において、若者たちはただ突っ立てている実存でしかなくなっている。しかし、時代は変われど、年頃の若者には悩みがチンパンジーにある。少女にも繊細にある。はうえばー、アダルトチルドレンのこの時代、先導者は先も分からずどうするかも考えることができずにいるわけであり、青春の1頁、突っ立っているだけの若者像にはなにも漲るものがない。先に通過儀礼だけのハナシと言ったが、いやはや、パイパンあったかな。まさにパイパンに無垢であり、ドラマがないところにドラマがあるかのように表される観念的すぎストラクチャー、プールサイドが表されているにも関わらず瑞々しさを失わせる。


『好きっていいなよ。』☆☆☆★★
   これほどまでに多くつくられている青春恋愛ものの起源はなんなのかと思って尋ねると、友人は吉高が出ている前編後編のが先駆けだと言っていたのでなるほどと思っていたが、下記のものをみると、それより先につくられた『恋空』が先駆けなのかなとも思ってしまう。本田翼が出ているというだけで『アホランド』を観たいし、『パラキス』も『今日、恋をはじめます』も『ホットロード』も、なんとなく観たい。そう言えば、『マザー・ゲーム〜彼女たちの階級〜』観たいと思っていたが、今やその存在すら忘れているのであった。もう何エピソードぐらいあったのだろうか。こんど録画しよう。
   『恋空』は昔みた。ハナシではなく絵づくりやストラクチャーがあまりにもファンタジーすぎて、現実感あまりにも希薄すぎという記憶。それに対し『好きっていいなよ』はハナシ的にはオモシロかった。まさにコミックっぽい感じだけれど、絵づくりやストラクチャーはそう浮き立つことがなかったから、ハナシ的にオモシロく観れたのではないかな。少女たちの繊細なエモーションをあらわす3つのエピソードのあと、男性主人公の親友の登場、そして主人公ふたりの核心の部分への移行は、ダラダラとしたストラクチャーでかったるかったけれど、アニメ的な台詞や『ビバリーヒルズ白書』まではないにしても高校生にはみえないアクターたちのキャストはさておいて、登場人物たちはナチュラルに感じられるからヨカッタ。漫画のコマに無駄なく端的におさめられたような感情は、人間臭さが失われがちであまりにもそつなく綺麗すぎであるが、それらは求心力となる女性主人公のモードに合っていて、ヘンな違和感なかった。さりげなく終わるラストもよかった。

さて、あと残りは『ちょっとかわいいアイアンメイデン』とスパイクジョーンズとウェスアンダーソンのである。『ちょっとかわいいアイアンメイデン』あとで観よう。おもしろいんかいな?
   http://www.channelcinema.com/ranking/renaibest.html



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  なぜ潮騒は何度も映画化されているのに太陽の季節は一回限りなのだろうか。ミシマの映画化作品は頭んなかいくつか浮かび上がるが、シンタロウのは狂った果実などちょっとしか思い浮かばない、つーて、石原慎太郎と映画でグーグってみると『俺は、君のためにこそ死ににいく』ってのが出てきた、ナンジャ〜コリャ〜〜〜〜!? シンちゃんの脚本兼製作総指揮の映画なのね。題名のインパクトからして、まだ未見のカルト映画シベリア超特急 by 水野晴郎ともども、ものすごく観たくてたまらない作品になってしまった。初めて聴く『俺は、君のためにこそ死ににいく』 by Ishiharaには金属バットをくらったぐらいのインパクトがある。このタイトルからしてこれは、カルト映画に30年先にはなっているのではないだろうか。
  ミシマ&シンタロウを読みたいけれど、長編は途中放棄してしまいそうなので、短編をWikiでザッと眺め調べ、リンチ&スコセッシの世界に引き戻されそうな感じだけれど『鍵のかかる部屋』か『橋づくし』、『完全な遊戯』か『ファンキー・ジャンプ』を読もうかなと思う。オモシロイんかいな? 現在は、石原慎太郎より石坂洋次郎の気分であり『あいつと私』とか『青い山脈』のノーマルさが私的に求められるが、性なのか興味本位なのか分からんがヘンなのにやはり関心が向く。いま挙げた4作品は内容というより、文体が面白そうな感じなのである。そのうち図書館に借りに行こうと思うとオモシロイ。明日になれば、睡眠中の海馬のデータ損失により、もう熱が冷めているかもしれないが、それはそれでオモシロイ。



『ちょっとかわいいアイアンメイデン』☆☆☆★★
  まだ見ぬミシマ&イシハラなみに衝撃的だったっ。市川崑が映画化したら、これはどうなっていたのだろうかっ。処刑の炎上である。そうだっ、こんど『処刑の炎上』というホンを書いて大映に売り込もう。ハナシ的には高校生の番長である千代大海が大車輪の突っ張りで壁ドンするのに対し、JKの壇蜜と杉本彩が鞭で応戦するというハナシである。永田ラッパ雅一がこの三角関係のラブストーリー アドベンチャーを気に入ってくれたら幸いである。
  美しい映画である。50年代の文芸評論家が観たら、眉をしかめて、Oh My 破廉恥!と言うのかもしれない。しかしながら、嘘の重罪とか負けるなとか、けっこう古風なところあって、巨人の星も明日のジョーもパロディー化される現代においてであっても、憂國にふさわしい根性モノである。ラストの30分、昔のフォークソングに表されるようなモノガタリ風に思えたり、ちょっとスローな展開にも思えたけれど、ふたりの主人公をじっくり捉えていく丁寧さがあったようにも思える。内田春菊は出演シーンが削られたのであろうか。でも、やはり存在感ある。葉山レイコもそうだけれど、少ない出番に存在感だしている。最初からそうした構成だったのかも。きっとそうなのだろう。主人公のふたりがフォーカスされている。そこがリズム的にヨカッタ。SとMの表情をちゃんと出せるところ、ふたりともよい。粋なキャスティングである。憂國にふさわしい根性モノとして、伝統にのっとった作品、たぶんミシマ&イシハラも太鼓判にちがいない。しかし、変わらぬ日常に刺激を求めるような時代性にフィットしたこの作品であるがゆえ、葛藤に中身がない。ナルシストなマニエリスムなのである。






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