『秘密のかけら』
『手紙は憶えている』はその時空間の配列、バーナードハーマンのような音楽と相まりなにか、ここ20年間のクローネンバーグ、或いは『ヴィデオドローム』な感覚をおぼえたが、この作品は同じように、それも濃厚にハーマンのようなサウンドにからまるも、デ・パルマか、、いや、ヒッチコックそのものに近いセンスをみる。執事の容姿、動き、そのゲシュタルトや金髪の美女たち、やはり意識しているな。謎の解決はなにか刑事コロンボ的なオチであるが、雰囲気自体はおもしろい。
なにか、あの『エキゾチカ』と似ている。漫才コンビのふたり、ジェリールイスも毎年やっていた24時間だったかな。チャリティーTVショーのテレソンに出演のベーコンとファース、前者はルイスとディーンマーティンを合体させたような人物であり、後者はもっと現代病的なベル―シとエイクロイドをドッキングさせたような人物。彼らがいる世界を表面的な愉しさエンタメから見せていくのではなく、我々にすぐに裏側から覗かせる。『エキゾチカ』と似ているところ、そうしたところだけでなく、セットによる人工的なセンスもまたそうなのである。そうしたスーパーフィシアルな現代性、ヒッチコックのリアルの追究とは違うが、我々に表さられる視て聴くものは同じもの。
評価はけっこう極端に分かれているものであり、アリソンローマンのことをミスキャストとしているクリティックも多いようであるが、私的には彼女が存分に出ているからよかったのである。
P.S.
真実はそれを知ったら悲しむ人がいるので、その人が亡くなったら書きます、ってのよかった。
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