『楽園の瑕』
かつては英語の字幕で観たせいで理解できなかったのか、武勇伝をただまくしたてるだけで終わる映像羅列に思い出される作品であったが、久しぶりに再見すると、情感がジワッと溢れてくる味わい深き作品であること受けとめる。
カンフーアクションを映像でズタボロにしてゴマカシ醍醐味していたかのように受けとめていたかつての印象も、カーウァイはもとから映像派、寧ろ近作の何故に正攻法でせめたのかと思わせるグランドマスターのアクションもテクニカルなイノヴェーションに沿っているからこそ出来るものであったのであり、この楽園の瑕もアクターの身体性を指し示すではない、映像に依ったもの、そしてそれは、グランドマスターと同じように、他の、京劇の豪快と軽やかさをエクステントするようなカンフー映画とは違った、骨太にして壮大なものへとシネマを増幅させるパワフルたるものへと成立させるものとなる。
恐るべし、カーウァイ!
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