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2025年11月05日16:11

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光る女 覚え書き

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☆『光る女』(相米慎二  1987) 覚え書き
 *購入したので観る。初見である。
 *相米慎二のテクストってホンは他のヒトがやってんだ、と、今頃になって気が付く(前にも気づいたけれどそのこと忘れたままだったのかもしれない)、それも田中陽造と組むことが多いんだな。これはちょっと驚いた。
 *監督デビュー作品の『翔んだカップル』やるとき、お子様ランチ映画だと嫌がったという説があるけど相米慎二、評判作品が続きようやくやりたいことできる自身の念願作品が本作品なのかな(たしかそれをなにかで読んだような記憶がある)となり、前にYouTubeかなにかでトレイラー観たとき、彼の世代的にも、本望はATGみたいな作品なのかなと思ったけれど、観てみると、たしかにそうした前衛性や抽象性、それに演劇性ある感じだけれど、あのオペラはヘルツォークも入ってるのかな、いや、彼自身がオペラが好きなのかな、たぶん造詣が深いような気する、なんとなく、となる。されど、翔んだカップルをやることバカにしたことあれど、少なくとも本作までは一貫して青春像が貫かれているな、となる(無垢なるバカな男性主人公は風花までずっとなのかもしれない)。
*武藤敬司と秋吉満ちるが演劇のように朗々と発声し、佐分利信や三船敏郎が暗黒街のボスを演じればピリッとその場を引き締めるが、すまけいはアンダーグラウンドにその場を明かす。その場をアンダーグラウンドたらしめる。
 *舞台装置があるような壇上なトコロだけではない、ロケのトポスも含めた演劇的空間は、相米のいつもの、固執する長回しにフィットする、アンドレバザンが言うような処となる。
 *ATG或いは演劇的空間な感じであるが、エスタブリッシュ・シークエンスでのゴミの山のような、都内が奥景に見える場所、そこに登ってくる主人公仙作。ゴミになった新聞束々が積まれたその場所と、尻内が言うクリコをこちらが聴き間違えて聞こえるグリコで、岩井俊二はひょっとしてスワロウテイルを製作するにあたり、本作をモティーフにしたのかな、と思わせる。そんなハイパーリアルでもある。
 *森田芳光が東京生まれ東京育ちだからか、なにか粋や都会的な軽やかさ、でもって当時に言われたシティ感覚を表しそれゆえ独身者の気軽さにフィットに結び付くセンス感じられるも、その反対に、相米は核家族も増えてる当時の現代において、家族的繋がりの崩壊に憂いなる思いあるのかな、と、嫁になれと暴れまわる田舎からやってきたワイルド無双を観ながら思ってくるも、たしかにそれあるものの、というのも、田舎出身者同士の思いやり合いが、そのまわりにある当時たる現在の環境、それすなわち、フェリーボートの乗り回しやインストラクター付きプール、高層ビル群、ローラーボールのような無分別格闘技ゲーム、それに、サービス中心だけれど思いやりに欠けるバス、ヒトには無関心な雑踏、それになによりも、ヒトを廃人にする冷酷な都会、といった思いやり合いとは真逆のものが表されるからそう思うわけだけれど、たしかにそれはあるのだけれど、田舎からやってきたワイルド無双が最終盤に表すもの、芳乃にプロポーズするとき表すものとは、オペラ的背景がともない、”パッション”なのだ、そうだ”パッション”だ、となる。
 *パッションが一貫してあったのだ。いにしえの伝統をしのぶというよりも作品での大事なもの、それはパッション、主人公のプリミティフなエモーションなのである。伝統とかの以前に在るもの(仙作はアイヌかな、そのような衣装で雪山を蠢くシーンがある)。ラストショットの田舎での家族と唄う芳乃の風景は伝統を重んじるだけではなく新しい血が入り実り栄える図である。
 *次は森田の未来の想い出 Last Christmasを再見しようとしていたが、安田成美つながりで、そろばんずくにしよう。

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