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2025年05月31日12:58

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鈍獣(映画版)


鈍獣(映画版)を購入したので観る。おもしろかった。絆 研ぎ澄まし素直になるまでが表される。絆ものは邦画群像劇ではよくあるものだけれど、なんらかの形でそれが素直になるまでが表されるのがクドカンの特徴ではなかろうか、知らんけど。ぜんぶ網羅しているわけではないけれど、なんとなくうっすらそんな感じがする。
  今回のクドカンは鶴屋南北。今回はゴーストしている世話物だ(世話物創作者という点ではヤマノブもそっちだ)。主人公の凸ヤン、不死身のボディであることはゴールデンカムイと同じである。常人とは明らかに違う作家先生は神のようにエレベーターから降臨。凸ヤンは現象として存在する。現象は人々の運命を変えていく。うっすらだけれどユースケサンタマリアは自身の意思を持ち始めうっすらだけれどナンノはその場所から抜け出し、うっすらだけれど北村一輝は素直になる。
 クドカンの他の特徴は地方観ではなかろうか。地方再生の時代にフィットする。小さな物語にもフィットする。コンテンポラリーだ。福田雄一が大洗町を舞台に選んだのもそうしたものの影響か。本作品のメインのステージも地方観プンプン。場末のスナックかはたまたたまり場の部室か、という、なにかいなたい雰囲気の場所。されど、ひなびたではないいなたさ。クドカンが書く木更津のみならず、陸の孤島的ブクロや浅草もまたそう。その場所にはキャッツアイのように表と裏があるのかもしれない。されど、裏というよりロマン。
  裏、というよりは知らない何か。知らない何かが運命を動かす。というロマンがその場所に表される。なにか童貞ロマン的に”アツい”。しつこいアブラギッシュなアツさではないけれど”アツい”。コメディ調があるから緩和されるのか、けど”アツい”。みうらじゅん原作田口トモロヲ監督の2作品、アイデン&ティティは脚本がクドカン、そして色即ぜねれいしょんはヤマノブの盟友向井康介。後者は主演が渡辺大知のせいか童貞ロマンが前面に出ていたが、前者は峯田和伸、それもロックを熱く語る彼のせいか、もう観てからだいぶ記憶が薄らいでいるけれどイメージとしてかなりファイヤーにアツい。でもたぶん、しつこくない辛さだろう。いなたい感じのファイヤーであろう。本作品も熱い顔面を持つ北村一輝とユースケ・サンタマリアが顔を揃える。”アツい”。されど、しつこくはない。
   アツさといなたさと絆が怪談のなかいい按配で表される。おもしろかった。
 浅野はまさに現象を表すにはしつこくもなくうすいでもなく、とてもフィット感ばつぐん。トラジコメディにベケット観もばつぐん。佐津川愛美は不思議ちゃんギャルのメイクがキツすぎて、どんな顔だったっけ?と、原型が分からず(オリジナル舞台の乙葉も同じ感じなのだろうか?顔が分からないのかな?)。けっこう真面目な役が多い佐津川愛美であるが、頭のネジゆる役はチャレンジなのであろう。ジェロには驚かなかったが大乃国には驚いた。






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