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2022年06月27日13:02

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トカレフ


トカレフおもしろかった。佐藤浩市は地下にいるからだけでなく、なにか現状に満足できない、いつもの彼らしい拗ねたような表情や所作を初盤の方で表す。西山由海はレストランのシークエンス、テーブルにいる夫と子供を少し遠くから、後ろを向いて眺める表情、それはどこかアンニュイ。あ、だから、後にふたりは結ばれるのか、となる。これはたぶん、今回はじめて気付いた。日常から脱出したいかのようなふたり。そのふたりに比し、大和武士は息子と戯れ日常を楽しみながら生きている。佐藤は同種の匂いを感じるのか(勘違いかどうかであっても、これも恋愛のひとつの、そして大きな原因であろう)、西山をハレの場へいざなおうとする。事件が起こったあと、佐藤は未来を見つめ、西山は現在をさまよい、大和は振り返ると息子の残像を見るように過去を見つめている。佐藤と西山は早くに非日常に旅立っているのだが、大和が遅れて非日常に、トカレフを見つけるときに向かう。西山が祭りというハレの場へ向かうとき、男たちは非日常的な闘いを繰り広げる。

非日常とともにあるキーワードは偶然であろう。偶然にトカレフを見つける。大和は激しく咳ごみ相手を見ないままにトカレフを撃ちまくる。

この作品にも絆が表されるが、阪本が後に表すような、確かめたい絆とか求めえたい絆とかではなく、運命論的な絆であり、それはなにか説話的である。偶然に翻弄されるものを阪本は表しているのか。偶然は非日常をつかさどる。




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