『ザ・ダンサー』
作家性とかでだいたい観ちゃうけれど、イサドラ・ダンカンとはじめて名前を知るダンサーのライバル関係みたいなのがパケ裏側に書いてあったので監督で選ぶでなくレンタルする。ダンスのシーン、どれもよかった。ライバル関係を描いた、とあったけれど、むしろ女性たちの恋愛も描かれるようなラヴトライアングル的なものであった。深くは人物たちの造形が描かれている感じではなかったけれど、そのはじめて知る主人公のダンサー、ロイ・フラーの繊細さと、その裏腹にある奔放さが頷けるものがあり、おもしろかった。イサドラ・ダンカンはヴァネッサ・レッドグレーヴが主演したタイトルだけは知っている『裸足のイサドラ』、あるいはダンスの本に彼女の名前はよく出てくるので知っていたから、関心もてたけど、ジョニデの娘さんが演じるイサドラはちょっととんでもない女性に描かれ(或いは、主人公と伯爵との関係を考えてとった思慮深い行動だったのか)面食らった。伯爵の悩みが浅く描かれている感じだからそれがなにかよく伝わらなかったけれど、これが欧羅巴的な儚さなのかと思うとその儚さそのものを納得できるものあるのではあった。『ポーラX』は、例えば森を歩くシーンとか色々好きなシーンがあって印象に残っているんで改めて再見した時、その時はただの無垢な金持ちボンボンが恋煩いで転落していくだけのハナシにも見えちゃってただの救いようのないハナシにも思えたのだけれど、誰かが、そのような退廃性というか、転落性はヨーロッパの普遍的な文学性に表されるものと言ってたのがあったが、そう言われれば、ヴィスコンティでもそんなこと描かれているし、今回の伯爵の在り方は、なにを悩んでいるのかよく分からなかったが、伯爵には伝統的な儚さがあるなと、ヨーロッパの普遍性に何か合点できるものあったのである。
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