どですかでん、かつて観たときは、かつての黒澤作品に比して、観念的すぎて芸術映画気取りで、いつ終わるのかとヘロヘロだったように記憶するが、今回は見いちゃった。面白かった。
伴淳、やはり上手いなぁ。客を連れて家に帰ってきてからのあの長回しの切り取り、彼がいつも出ているコメディとはやはり違うものだけれど、彼がいるからこそ、想像の喜怒哀楽エモーショナルとなる。『どですかでん』、想像力の逞しさは、あのどですかでん少年や家を夢づくりする男に、そして彼らだけではなく、あの町の住人すべてに表されるものであり、無縁社会の哀しさも、ヒトには情があるからこそ縁深きものにも無縁のおぞましさにも表されるものであること、個々のエピソードに表される。
白黒の黒澤、目の下のクマや頬をコケさせるための黒いメイク、カラーだったら丸見えだなと思いながら観ていたけれど、今回の原色ヒットパレードのなか、そうしたものもカラーにかき消されている。
ラストの音楽、イマジネーションの逞しさをそっと優しく教えてくれるような、感動的なものであった。
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