『ウルトラミラクルラブストーリー』
Lの時は認識度が低かったからだろうか、とてもナチュラルになりきっていたようなに思える松ケンだったけれど、この作品では、どですかでんの頭師佳孝ほどナチュラルではなく、せいぜいレインマンのホフマンなアンナチュラルどまり。でも、スクリーンで観たら印象が変わるのかもしれない。クロースやミディアムショットでの彼は天然さを表し演じ、その少年のような笑顔はとても陽人になりきっているもの表していたのではある。陽人は農ヤクに享楽しロゴスに抗う風来坊、自然児そのもの。卑屈さも聡明も凌駕している。横浜聡子が『ジャーマン+雨』で創造した主人公のさらに上またいく。そしてそれよりさらに上にいくのが、ラストの麻生の笑み。クマが食べるもの、と彼女の笑み。その人そのものはその人に返す、そして彼女の畏怖と狂気の笑み、首なしアラタも含め、これが横浜聡子の本質取り込み表現する魅力である。彼女にはジョークは一切ない。
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