とても期待していたからか、ちょとクエスチョンマークであった『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』。不器用というよりも、都会で生きることで恋愛することを忘れてしまった男女が恋愛を育むこと描いたものに見えてしまった。でも、そういうのはヨカッタ。互いを思い遣るというよりも自分の気持ちを大事にし互いに育む。『川の底からこんにちは』と『舟を編む』と同様に、気付いていく過程が丁寧に表される。ただ、ストリートミュージシャンがあちこちに出てくるのは、お約束であっても、地から湧き出る地縛霊のように感じてしまった。エンドロールまであの歌であったらどうしようと不安に思ったけれど、そこにかかる歌がそれではなく違ってヨカッタ。
石井裕也はそのテクスト、作品群からみると、とても「生活」というものを丁寧に描くヒトだと思える。また、シリアスなものだけでなく、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』にはとぼけたオフビートもある。『川の底からこんにちは』と『舟を編む』にもあったノリである。
ログインしてコメントを確認・投稿する