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2017年10月03日12:14

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スクール・オブ・ロック


  ファレリー兄弟やベンスティラーのだったらいいけれど、ジャックブラックものと聴くと、リンクレイターとしたらハリウッドのど真ん中でつくったもののはずだから避けていたけれど、観てみると『スクール・オブ・ロック』、オモシロかった♪  




  ベタなテッパン・プレイなんだけど、ジムオルークが子供たちにコーチしてるように、ソン&イマージュ的にも奇妙なノリ。このストラクチャーってやはりリンクレイターである。『スクール・オブ・ロック』、酔える♪






『スクール・オブ・ロック』
  Lockする。現代のジェネレーション、70年代のベアーズに比べてすらも精神的堕落に陥っている。不良も白いテニスウェアが似合う不不良やガリベン不不良と同じように、スタイルやスタンダードのなかで生きている。
 しかしながらRockする。ロックもカッコが先行するスタイルであるこの時代において、キッズとルーザーを通して、ロックの精神性を単純明快に描き出す。カッコいい♪
  ZepやAC/DCはアメリカでも有名であると思うけれど、ディープパーチクリンの名声に関しては懐疑的で、日本と本国ぐらいでしか知られていないんじゃないかと思っていたら、アメリカがクシャミすりゃ日本が風邪をひくぐらい、どれもこれも誰しもが通る道として表される。スモークオンザウォーター、ハイウェイトゥザヘル、移民の歌、サバスにラッシュ、ベタなぐらいにべたべた貼られるラベルやシールのように表される。ラストのザックのロックも驚きを導くことのないテッパンアイテムであるし、主人公デューイが教室で披露する彼の曲はロックってるでなく、アンドリューロイドウェーバーってるもので、描かれるもの全てがよくあるものだけど、そうしたシチュエーションのなかにありながらも、マイジェネレーション、サティスファクション、歪みがディスト―ションされるもの表される。
  ストーリー的構造、キッズの精神的自立を導くベタなハリウッドだけれど、主人公ジャックブラックニッカの現代的な、根拠もないのに自信があるアメリカンにしてキング オブ ザ ワールドのルーザーとチョー真面目だけど、クールに可愛げな熟女ジョンキューザック’sシスターらの配置、そしてスタンダードを脱ぎ捨てるために融即させる映画的装置性により、一筋縄ではいかないもの発揮する。リンクレイターの会話や変態ゲシュタルトの妙はこの作品において、ブラックのナチュラルな饒舌と奇妙な身振りによって、活き活きとしたパルスを新たなるものとして生成させる。
  我々は現代にいて、ショーという空間にいる。そして、現在にも、その時空間活きている。歪みがそこにおいてディスト―ションされる。このエンターテイメントたるコメディ、最初の方は、んなわけあるわけないじゃないと思わせるミーを、どんどんスクリーンに惹きつけ、アンチたる薀蓄を掲げられ、ロックの心底意味するものを思い出させ、馴化されるべきものではないアンガー、その精神性を充足させてくれるのである。これは映画だとエンドクレディットでデューイが歌うように、ポップコーンとコーラの時間、その時空間にショーという供儀が現在という今此処に顕される。 
  ショーは決して閉じられた空間に生れるものでも、自己完結を生み出すものでもない。リンクレイターのいつものマッタリとしたリズムとエピソードの積み重ねに比べたら、広い層のオーディエンスを意識したようにシャキッとしたリズムと合目的性をもちそこへとマッシグラなストーリー展開だけれど、ベタなものが表されること、キッズを通しての単純明快性、ブラックニッカが導く変態的な映画のノリ、リンクレイターの現在と芸能をコンバインさせる時空間の志向性により、忘却されそうなアンガーを今此処に導き出してくれる。『スクール・オブ・ロック』、分かり易くも奇奇怪怪なメロディを叩きつけてくれる。ココロが解放される。ROCKするのである。

P.S.
  エンライトメントでもいいではないか。それがアメリカであり、光を掲げてくれるものなのだから。スクールとわざわざタイトルに付けること、スクールを舞台にすること、そこにもアメリカ映画らしい合目的性があり、スクールに向けた皮肉もある。また、ジャックブラックものだから、彼の過剰振りなのは仕方ないし、それはそれでそれだからこそこの作品らしさがあるのだけれど、子供たち、キャラ付けされることなく、あるがままにそこにいるのがよかった。特筆性もない、つまり顔と身体、声がなければ、その区別がつかないようなナチュラルに存在しながらも、それぞれの個性はちゃんとある。リンクレイター、マイケルリッチ―のベアーズ、やはり好きなんだろうな。





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