『センチメンタル・アドベンチャー』
カイルイーストウッドはベースではなく、ギターからはじめたのか。イーストウッドは歌やギター、ピアノを披露する。味わい深いシットリホッコリとした作品。邦題とポスターみると、なんとなく切ないイメージだったけれど、これといった出来事はないけれど、ホンワカした笑いあり涙ありの逸品といった趣の作品である。カントリーソングやブルース、フォークソングといろんな歌の歌詞に表わされるような、ある男がいた、といった、イーストウッドが好む、真実/イストワール。『荒野のストレンジャー』では蜃気楼からゴースト或いはレジェンドが現れいでたが、この作品では砂埃からイーストウッドは登場する。そこから始まる家族愛のハナシ。アメリカンらしい個が表わされ、そしてアメリカンらしい愛の姿が描かれる。『グラン・トリノ』も怒れるボクの伯父さん的なもの表わされていたけれど、これもまたレイジング・タチであった。『グラン・トリノ』のようにドラマティックな施しはない。しかし、エピソードひとつひとつにドラマがある。そんなホンキートンクマンであった。
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