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2026年04月05日10:43

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アオイホノオ第7、8、9話覚え書き


*『激動の一夜』(アオイホノオ第7話)『歴史の幕あけ?』(アオイホノオ第8話)『最後の聖戦』(アオイホノオ第9話)おもしろかった。ベネチアで新人賞を獲ったにもかかわらず、というより、獲得したからこそか、その後もおバカやったりマジメやったりスケコマシやったり気狂いピエロやったりなにを考えているか分からないような狡猾なキツネをやったり、と、様々に変化してみせるカメレオンの染谷将太であるが、柳楽優弥はカンヌで最年少かつ日本からは最初の男優賞を14才で獲ってしまい、面食らったのか、戸惑い隠せずその後は低迷するけれど、ここ10年は吹っ切れたかのように彼もカメレオンを演ずる。染谷と違って不器用に思えるけれど、だからこそ演じるときの一球入魂的なエナジーがすさまじさを感じる。千の顔を持つ男ロンチャニ―のようにメイクにもチカラをいれたりとなにを考えているのか解読不能なキチガイやおバカもなんのそのと大忙し。柳楽の方が染谷よりも常人を演じる確率が低いような気がするけれど、本作品のおバカな主人公もその吹っ切れ感と入魂が凄すぎて、だからこそおもしろいのである!

*本作品も続きは3年ぶりに観るけれど(いちおう最終回までは前に観ていて、SNSのクリティシズムを書くために再見途中となっていた)どのエピソードも捨てがたいほどどれもおもしろいという記憶。主人公ホノオモユルは根拠なき自信の持ち主である。大きく悩んでも、ポジティヴに自身勝手に悩みを打破してしまいお悩み解決! 第7話では宇宙戦艦ヤマトを自身になぞり大型作業車にぶつかっていこうとするし、仮想的である庵野秀明には自動車免許を獲ったことで勝手に勝利をしたと思いこんだり、漫画一筆も進んでいないのに頭のなかでは計算ずくで出来上がっていると思い込んだり、勝手に人のアイデアをくすね自身のものとして消化させそれを当然と思い込み、と、こんな生きずらい日本でこんなポジティヴ志向、これぞヤマトタケルの末裔であること誇らしげに宣言している。ホノオモユルは熱い男なのである。

*分析能力も優れている。人気漫画家の作風を分析し、画風だけではなく、例えば、あだち充の「んふ」が漫画の文脈のなかでインポータントであること見抜いたり、とそれの模倣をトライしようとする。ホノオモユルがペルソナである原作者の島本和彦はだからか、パロディ的な作品が多いのかな、ホノオモユルの洞察力が説明されることにより、こちとらも漫画とは何か、SFとはなにか、学園ものとはなにか、ラヴコメとはなにか、も理解でき、またスターウォーズやロッキーとの関連性にも理解が志向される。

*『みんな!エスパーだよ!』と本作品、安田顕はその存在感を顕わとさせる。特に本作品での彼、まさに仙人の庵野秀明を山水画のように演じてみせ伝説化させる。されど、今回観て思ったのは、ライバルは庵野秀明なのではなく、実はムロツヨシによって体現化された山賀なのだ、と理解してくる。ホノオモユルも山賀も根拠のない自信の持ち主である。どちらも動じても、すぐに自身を取り戻すことができる。彼らが道を切り拓ける。

*最初に観たときは濱田岳によって体現化された岡田斗司夫がとてもインパクトあるな、という記憶であったが、久しぶりに再見すると、安田顕とムロツヨシのインパクトの前では薄さを感じてくる。それにしても、岡田斗司夫はよく喋る伊集院光のイメージであるが(伊集院光も喋るが、岡田斗司夫はさらに輪をかけてマシンガントークする印象)濱田岳による岡田はたんたんと話をする感じで、若いころはああだったのかと不思議になる。

*思えば、登場人物たちすべて漫画のキャラかのような顔づくりである、と今回、ホヨーンとした顔立ちの山本美月を見て、それに気付く。演出もそうした志向性でやってるのだろう。皆の顔立ち、漫画である。

*前回一通り観たときは黒島結菜が途中でいなくなり黒島結菜ロスになったけれど、ホノオの肩を打ち続ける手をする彼女はカワイイ。

*柳楽優弥の表現力により主人公がどうなるかや自分勝手な理解によるおもしろさを愉しませてくれるが、80年代サブカル勃興期への関心においてはダイコンの動向と推移がやはり気になるのである。『アオイホノオ』から目が離せない!





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