記憶よりも記録。
海外は別にしても、国内をランダムに旅しているから、一度行った場所をすっかり忘れてデジャヴュに陥ることが多くある。決して痴呆症になったわけではない
海外は別と冒頭書いたけれど、昨日のワイフさんとの話の中で《シンガポールの動物園》の記憶がすっかりと抜け落ちている。決して健忘症になったわけではない
そんな時に役立つのがmixi日記であり、或いは大学生時代から書き綴ってきたアナログ日記やデスクダイアリーのアーカイブ。
別にそんな記憶などどうでもいいと思うのは人生の損失。悪い想い出がないわけだから、記録を引き出して記憶を呼び寄せる。その時に、どんな人たちと一期一会があったのか。
これもまた財産。
《鳥取2》承前
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1987255714&owner_id=8666179

「三朝温泉というのは、鳥取にとってどの程度の評価なの?」
山陰旅行から帰ってきて2週間。ワイフさんから問いかけられた。
鳥取の情報番組を観ても「三朝のみの字もない」らしい。
自分にとっては2度目。ワイフさんにとっては初めての三朝
ところが、例によって1度目の記憶が飛んでいて、どの温泉に浸かったのか覚えていない。
今回の投宿地・名門《岩崎》。そして、2008年ごろのダイアリーを紐解いてみたら、日帰り温泉としての《岩崎》が記録されていた。
なるほど《三朝温泉》は、自分にとって良い思い出だったわけだ。
旅館の二の膳、三の膳の会席がお腹が膨れすぎるとのリクエストを聞いて、夕食は温泉街を練り歩く。
庶民に人気はあるけれど、議員に人気のない石破茂が訪れたというラーメン食堂に入店して、家庭料理風の肉野菜炒めや鳥取牛骨ラーメンに舌鼓を打つ。
それにしても、石破茂、字が汚い。
夕食後は昭和レトロのゲームセンター。
ガチャ目のおいらを差し置いて、射撃の腕が麻生太郎に肩を並べるといわれているワイフさんは15個あった弾をことごとく景品にぶち当ててミニカーをゲット。
おいらときたら「ですぎるスマートボール」で盤面ビー玉パニックとなり、30分かかってようやく処理したという地獄の大当たりし放題。景品に変えられないもんだから、釘大解放。
父親と通った浅草6区のスマートボールを思い出す。
地元の観光協会の人たちが生演奏で地元民謡を奏でてくれる。
とっても頑張っているのに、あまり有名じゃない三朝。誰ひとり読めやしない
若いカップルに振り向かれるほど、オオノリして合いの手を入れてあげた。
地元の人たちが頑張って僕たちを歓迎してくれている。笑顔で返すのが礼儀。
朝が明ける。雨は降っていない。降るわけがない。
三朝温泉からレンタカーでわずか20分
《三徳山三佛寺》
2008年以来、2度目。
山のふもとからクマの鳴き声が聞こえてきた。
いや、違った。気合を入れながら薪を運ぶ住職さん。
到着早々、この住職さんの勢いが凄かった。
神奈川県からやってきた命知らずの夫婦。今日が結婚記念日であることを伝えると、

「そりゃ大変だ!お祝い渡さなきゃ」と言い残して、本堂へと戻っていく。
やがて手にしている瓦せんべい。これが、川崎大師の瓦せんべいよりも美味しかったと、誰か、住職に伝えていただきたい。
続いては投入堂関所のスタッフ男子。この方もまたとても心地よい。
自分が「2度目」であることを伝えると、安心したようにワイフさんに登り方を伝えていた。おいらは比較的登山に向いた靴だったのでそのままOK。ワイフさんは履いてきた靴を脱いで、草鞋に履き替える。
投入堂、2008年の記憶。「わらじ」「くさり」「満願成就」。
しかし、それから16年は確実に歳を取っていた。
冒頭のかずらの崖からかなりの恐怖を味わいながら、ワイフさんの手前、平気の平左で登っているふり。鎖の場では、もしここで鎖を手放したらマジで死ぬ。ワイフさんの方がわらじを履いている分、地面に密着してスイスイと登っている。
ふもとの関所に無事を知らせる鐘を鳴らして、いよいよ最終到達地。
《国宝 投入堂》
一体、どうやって作ったのか。そんな野暮な考えをするのも忘れ、ただただ感動に浸っていた。この日、初登頂組の2人。登攀時間はおよそ60分。お疲れ様でした
登りよりも下りに気を配るのがアルピニストの基本。
この日、2組目となる若者カップルと五合目辺りのお堂ですれ違う。
カップルの彼女の方が、おいらの方を指さして「あっ」と叫んでいた。
「んっ?」
「あの楽しい人!」
昨夜、温泉街の地元民謡イベントで前列に座っていたカップルだった。
彼氏の方からは「声の良い人だ!」なんていう誉め言葉。
あと半分ぐらい、鎖の場では気を付けるようにと注意を促して、上下分かれ分かれ。
それからファミリー2組とのすれ違い。小学生の男の子、女の子も登ってきた。
果たして投入堂まで辿り着けるのだろうか。たとえ、たどり着けなくても彼らにとってはとてもいい経験だ。
登山道のスタート地点へと戻ってきた。橋のたもとで荷物を持ったガイドさんが佇んでいて、声を掛けてくれる。ずいぶんと多くの人に声を掛けてもらえるものだ。

「お疲れ様でした。もし、お時間があれば、少しだけこの橋や川のガイドをしましょうか」
時間はたっぷりとある。せっかく、誘ってくれた時間は大切なもの。

「この川、なんだと思います?」

「?」

「?」
何か面白いことでも返してみようと考えたけれど、出てこない。

「これが三途の川なんです。だから、ここはすでに霊界ですね。でも、あなたたちは投入堂へ参拝して永遠の命を手にして戻ってきた。こんな風に云われている場所なんです」
あとで調べて分かったことだけれど、この投入堂登攀。
ここ10年で5人が命を落としている。
ポスターの文字は伊達ではない。「命懸けの国宝巡り」「日本一危険な国宝」
鳥取県はここを世界遺産にしようとしているけれど、石見銀山よりも楽しいスポットに違いない。
大丈夫。バイカル湖やハワイの火山に行くよりも安全だ。
(つづく)
■寺で弁当作り、よりどころに=「無傷の住民いない」―能登地震、石川・珠洲
(時事通信社 - 04月05日 07:31)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=7814335
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