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2024年02月21日22:28

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映画日記『網走番外地 悪への挑戦』

2024年2月21日(水)

『網走番外地 悪への挑戦』(1967)
監督:石井輝雄
アマゾンプライム

九州の博多にやって来た高倉健扮する橘真一が、ひょんなことから鬼寅親分が協力している不良少年や少女たちの更正施設で働くことになる。
不良たちに手こずる健さんだったが、少しずつ彼らとの距離を縮めていく。
いっぽう、悪党やくざが少年たちを再び悪の世界へ引きずりこもうとしていた。
そして、やくざたちの汚い手によって、ひとりふたりと少年と少女が犠牲なっていく。
祇園山笠でにぎわう博多の街に、健さんの怒りのドスが爆発する・・・・

石井輝男版『網走番外地』シリーズ第9作目。
由利徹、田中邦衛、砂塚秀夫、吉野寿雄といったお馴染みの面々がコメディリリーフとして登場するのだが、網走仲間ということでもないのでいつものような猥雑感が乏しい。
そのかわりといってはなんだが、不良少年役に小林稔侍、石橋蓮司といっしょに前田吟が出てきたのにはびっくり。彼が立派に更正し、東京は葛飾柴又の零細印刷工場に勤めるのは2年後の話。しかし、小林稔侍はまだしも、石橋蓮司は更正できずに、その後もずっと悪さばかりしていた。
そんなことはおいといて、健さんが出来損ないの熱血教師みたいで調子が狂ってしまう。
そんな中にも見どころがある。
ひとつは、水溜まりの中で、不良の谷隼人が健さんの説得によって改悛すると、そこへ幸せ薄い母親の三原葉子があらわれるというシーンでは逆光を使い、やくざからレイプされ自殺を決意した不良少女の真理明美を阿蘇の草原(馬がうろうろしてたので草千里かな)で、これまた健さんが彼女を勇気づけるシーンでは望遠レンズを使って、それはそれはきれいに撮っていること。
これに八木正生のセンチなメロディがかぶさりグッとなる。
ふたつ目は、健さんが肩に刺青をしていたこと。
番外地シリーズで健さんの刺青を見たのは初めてのような気がする。
本作のストーリーは少々アレだったが、刺青姿の健さんドスをふるう荒々しい殴り込みシーンが、めちゃめちゃカッコよかった。

石井輝男版『網走番外地』シリーズも残すところ1本となった。


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