mixiユーザー(id:6810959)

2023年07月28日20:15

36 view

映画日記『イノセンツ』

2023年7月28日(金)

『イノセンツ』(2023年)
監督:エスキル・フォクト
名駅・ミッドランドスクエアシネマ2

住民のほとんどが夏のバカンスにでかけ、閑散とした郊外の団地が舞台。
引っ越してきたばかりの女の子イーダに、「面白いものを見せてあげるよ」とベンという男の子が声をかけてきた。イーダがベンについていくと、彼は小さな物を念力で動かしてみせた。
ふたりの出会いがきっかけで、イーダの姉で重度の自閉症のアナと、顔に白斑のある近所の女の子アイシャが加わり、4人は遊び回ることになるのだが、それは禁じられた遊びだった・・・・

1970年代に熱心に見た『キャリー』(1976)や『フューリー』(1978)といったサイキック映画というのを、久しぶりに見た気がする。しかも、ノルウェー映画だ。
団地にサイキックな子どもにブランコときたら、誰が見ても大友克洋の「童夢」だ。
事実、作品のHPによると、「童夢」にインスパイアされた作品とのこと。
派手さはまったくないが、じわじわと災厄が忍び寄ってくるという不安感がたまらない。
イーダが悪のダークサイドへ転落するシーンにゾッとした。
クライマックスの静かなる決闘は見どころだ。
四人の子役が、いずれも個性的な顔立ちなのがいい。
いちおう主人公となるイーダなんて、どうみても意地悪娘にしか見えない。
個人的には、いつも野暮ったい服を着た、インド系の浅黒い顔に白斑のあるアイシャを演じた女の子が良かった。
そんなにお金のかかった映画とはおもえないが、わずかな特撮シーンが映画を盛り上げる。
クライマックスの、ふっと終わる幕切れなどは見事なものだった。

傑作!!


6 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2023年07月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031