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2023年07月09日22:57

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「フリーバック」シーズン1

2023年7月9日(日)

「フリーバック」シーズン1
アマゾンプライム

先週『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を見たときに、インディといっしょに秘宝を追いかけるヒロインのヘレナを演じたフィービー・ウォーラー=ブリッジという女優さんのことが気になったのでウィキペディアなどを検索してみた。
そしたら、私がいつも行く駅前のシネコンで、以前よくかかっていた「ナショナル・シアター・ライブ」シリーズの1本に彼女の名前が出てくる。
「ナショナル・シアター・ライブ」シリーズは英国で上演された話題の舞台を映画館で上映するもの。
「フリーバッグ」という、彼女が自作自演したひとり芝居が3年前に上映されていた。
見たいなあ、とおもったが再上映はないだろう。
ところが、舞台をドラマ化したものが、アマゾンプライムで配信中という。
1話が30分ほどのものが全6話、数日前からボチボチ見続け、先ほど全話を見終えた。

ロンドンの片隅でさえないカフェを経営してるフリーバッグが主人公。
花の盛りも終わりに近いアラサー女、独身をいいことに手当たりしだい男に手を出し、親族含め人間関係まるでダメ、そのうえ手癖が悪いという、劇中に出てくるセリフでいうところの、クソ女。
そんな、どうしようもないフリーバッグのこまごまとした日々を見ていくうちに、彼女が背負ってしまった人生の哀しみが少しずつ浮かびあがってくる。
ドラマといっても、ほとんどがコントの積み重ねみたいな作り、しかもほとんどが下ネタだ。正直、第1話のときは、あまりにあけすけで少々引いてしまったが、回を重ねるごとに可笑しさが増していく。さらには、随所に辛辣なセリフの応酬があったりと、下ネタだけではない面白さにも引き込まれる。
ヒロインのフリーバッグと陰湿かつ辛辣なバトルを展開する義母役を、なんとオリヴィア・コールマンが演じている。
オリヴィア・コールマンの慇懃な作り笑いがサイコーだ。
じつはとてもヘビーで陰鬱なドラマだが、その陰鬱さを笑いにくるむところに、フィービー・ウォーラー=ブリッジの才気を感じる。
そして、だんだんとクソ女のフリーバッグが愛おしくなってくるところで、シーズン1が終了した。

話かわって、じつは『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』のフィービー・ウォーラー=ブリッジ見て、違和感をおぼえた
失礼ながら、とびきりの美人というわけでもないし、そんなに若くもない。
そのうえ、なんとなく倫理観の欠如が見え隠れする。
冒険映画のヒロインといえば、口やかましかったりお転婆だったりするが、心根にダークなところは微塵もないというのが定番だ。
ところが『〜運命のダイヤル』のフィービー・ウォーラー=ブリッジは、アラブ男を騙して大金をせしめていたり、秘宝探しもどことなく私欲っぽい。
ということで、痛快な冒険映画としては、かなりこじらせたヒロイン像だ。
そんな彼女を見て「ヘンだなあ」とおもったのだが、「フリーバッグ」を見て、なんだヘレナという役はフリーバックと同じじゃないかと、ストンと腑に落ちた。


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