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2023年02月25日15:48

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佐伯祐三展/東京ステーションギャラリー

2/22(水)、府中市美術館で諏訪敦展を観たあと東京駅に戻り、佐伯祐三展を観る。
フォト

「特別展 佐伯祐三〜自画像としての風景」
・会期 1/21〜4/2
・東京ステーションギャラリー

このあと、大阪では、佐伯作品を最も多く所蔵する中之島美術館で4/15〜6/25の間開催される。

意識して選択した訳ではないが、佐伯祐三(1898-1928)は今回の上京で最初に観たエゴン・シーレ(1890-1918)とほぼ同じ時代を生きた。シーレはスペイン風邪で28歳、佐伯は結核で30歳、共に短い一生だったが、他に類似例を見る事のない作風を切り拓いた。

本展は、佐伯が活動した3つの街を切り口にして展覧会を構成するという独特なスタイルを採った。即ち、大坂、東京、パリ。
作品展示は制作年順という形には収まらない。

・プロローグ「自画像」 1919〜24年
・第1章「大阪と東京」 1918〜27年
・第2章「パリ」 第1次1924〜25/第2次1927〜28
・第3章「ヴィリエ=シュル=モラン」 1928年
・エピローグ「人物と扉」 1928年

第1,2章を細分すると、
・1-1「画家になるまで」 1918〜1923年
 1-2「柱と坂の日本〜下落合と滞船」 1926〜27年…第1次パリ滞在から帰国、第2次パリ滞在に向けた出発迄の期間

・2-1「自己の作風を模索して」 1924〜25年…第1次パリ滞在
 2-2「壁のパリ」 1925…同
 2-3「線のパリ」 1927〜28年…第2次パリ滞在

そして、第1章と2章の間に「親しい人々の肖像」「静物」という小さなチャプターを挟んでいる。
・「親しい人々の肖像」 1920〜27年
・「静物」 1925〜26年

佐伯でまず思い浮かぶのはやはり都市景観画である。我々は彼の作品から、風景に対峙する画家の目、筆を走らせる画家の身体を感じないでいない。そこには画家の内面や深い精神性がある。展覧会のタイトルを「自画像としての風景」とした訳である。

前後期で一部展示替えがあるが、全140点強の出品。恐らくこれ迄で一番規模の大きい回顧展となったのではないか。
私は2014年4月に、静岡県立美術館で「佐伯祐三とパリ」展を観た。佐伯作品は58点だった。以下参。
 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1925233019&owner_id=3341406
佐伯の生涯については、このレポートに詳しく書いている。

各章の代表作を観ていこう。

◆プロローグ「自画像」
《自画像》1923/東京藝大
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東京藝術大学卒業制作。のちの佐伯とは全く違う印象派風。

フォービズムの画家ブラマンクにパリで初めて会ったあとに描いた有名な《立てる自画像》(1924/大阪中之島美術館)は、前掲のリンクに図像と簡単な解説があるのでご覧頂きたい。

◆第1章-2
《下落合風景》1926/和歌山県立美術館
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第1次パリ滞在後の一時帰国時に描いた東京の下落合風景連作の1枚。
電信柱や木の家、和服の人々等、パリでは見られない日本の風景をカンバスに残した。

《滞船》1926/ENEOS(株)
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電信柱の代わりに帆柱が中空に林立する線としてリズムを与えている。
港に停泊する船のシリーズは、案外に立体的で奥行きがある。

◆第2章-2
《コルドヌリ(靴屋)》1925/アーティゾン美術館
図像は冒頭の展覧会入口写真参。
第1次パリ滞在時の作品。
石の壁の重厚な質感表現を獲得。

《壁》(1925/大阪中之島美術館)は前掲のリンク参。

◆第2章-3
《ガス灯と広告》1927/東京国立近代美術館
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第2次パリ滞在時の作品。
広告の文字の踊るような線描。縦のラインに単純化されたガス灯や人物。
佐伯の一到達点を示す。

◆第3章
《煉瓦焼》1928/大阪中之島美術館
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1928年2月、荻須高徳等とパリから電車で1時間程の小村ヴィリエ=シュル=モランに写生旅行した時の作品。
太く力強い線と建造物のがっしりした構図が復活。
しかし、2月の底冷えする気候は、結核を患う佐伯の体力を奪っていった。

◆エピローグ
《郵便配達夫》1928/大阪中之島美術館
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1928年3月にパリに戻り、通りすがりの郵便配達夫をモデルにした佐伯の絶筆に近い作品。
しかし、画面の配色は快活で、描く愉悦に満ちている。

《黄色いレストラン》1928/同
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こののち佐伯は病床の人となり、3月末に喀血したあとは筆を握る事ができなくなった。
6/20、自殺未遂を謀り、3日後、パリ郊外の精神病院に収容される。
8/16、同精神病院で客死。30歳。
 

〈参考資料〉
WEB
・佐伯祐三展公式ホームページ
・音声ガイド『佐伯祐三〜自画像としての風景』
 制作 アコースティガイド・ジャパン
 

これで、2/21〜22の上京で観た展覧会については全て書いた。
その他留めておきたい事柄については、後日また少しばかり書き足す事とする。
 
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