映画日記『ブラック・フォン』

２０２２年７月１日（金）

『ブラック・フォン』（２０２２年）
監督：スコット・デリクソン
名駅・ミッドランドスクエアシネマ２

夏の新作ホラー映画、第２弾。

とある片田舎の町で少年たちの連続失踪事件が起きていた。
そんなさなか、いじめられっ子のフィニーが黒い風船を持ち歩く手品師に拉致されてしまった。
ファニーはベッドとトイレと黒い電話があるだけの地下室に閉じ込められてしまう。
ところが、ファニーの前で断線し使われていないはずの黒い電話が鳴り響いた。
いっぽう、ファニーの妹グウェンは、しきりに不思議な夢を見る特異体質だった。
そして、グウェンは行方不明になった兄の夢を見ることになり・・・・

いちおうホラー映画の体裁をとっているが、「友情・努力・勝利」という少年ジャンプみたいな味わいのホラー映画だった。
といわれても、何だかよく分らないだろうが。
ファニーとグウェン兄妹の学校生活や日常を長々と描く序盤だったので、これはハズレかなあとおもったが、中盤以降は持ち直していく。
終盤のクライマックス、それまで散りばめられていた「友情と努力」が結実し、「勝利」するという展開が痛快だった。
ということで、Ｂ級の佳作、面白かった。
２〜３度ギョッとするシーンはあったが、恐怖という点ではいまひとつ。
しかし、イーサン・ホークがどうして出演してるのか、ちょっと不思議。

兄妹の父親がアル中で家庭が崩壊寸前みたいだったり、妹の特異体質が死んだ母親からの「贈り物」であったりするところが、スティーブン・キングっぽいとおもったら、原作を提供したジョー・ヒルという人は、キングの息子さんだった。