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2022年06月05日12:09

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バッド・チューニング


バッド・チューニングおもしろかった。邦題よりゼップからの引用であろう原題の方が馴染みがある。映画が映し出される前の、エアロスミスはスウィートエモーションのイントロから夢にいざなわれる。前に観たときの印象は、ちょっとシリアスなアニマルハウス、でも今回はそれは前半におけるもので、残りはアメグラである。アメグラのまだ平和だったあの頃のアメリカと違い、いわゆるアメリカン・ニューシネマにも表されるようなグラつく不安定なメンタルの頃のアメリカ、ロッキーやレーガンで強いアメリカを取り戻す前のアメリカ、の頃だけれど、自意識過剰ではないころだから、ある意味、安定健全なヒューマン・アメリカの頃だ、となる。そして原題から感じられる混乱した悪夢ではなく、やはり正夢的なもの。でも、ノスタルジーに彩られることはない、いまも此処にあるもの。それが映画であり、オーディエンスに届けられるものなのである。今回気付いたのだが、ベンアフレックがそのまんまストレートな形のままのジャイアンを演じている。マコナヘイが出ていることも今回気付く。でも、ジョヴォヴィッチは、セリフがないのに、印象に残っている。ギターを奏でる不思議なムードが印象的だったからかな。前半の新入生への儀式、アメリカン学校はフリーメイソン的に儀式が好きなんだな。パラノイアしている。野球やアメフトが捉えられるシーンでは、リンクレイターが野球選手を目指していたから、ベアーズやったという理解だけではなく、その作品やスクールオブロックやエブリバディウォンツをやったリーズンがなんだか見えてくる。パーリーに集まり損なった奴らが外に繰り出す。街は大根おろし、もとい、大混乱。奴らはdizzyにwandering。ジョイントの状態に、まだ勇気の取り戻しができなかった頃がかけあい、原題のタイトルもあろうが、リンクレイター的には描かれている夢の状態そのものがタイトルをばっちし写し出すものであろう。ピンクは、だからピンクなのか、サイケロックしている、と最終盤で分かる。彼の葛藤が、この作品の底辺に一貫して在るものなのか。それはアメグラの、ドレイファスやロンハワードの葛藤がベースとして潜在ってのに似ている。ラストにおいて少年は夢を明けた日にもまた見て、主人公たちを乗せたクルマは朝日のもと今日に向かって走ってゆく。リンクレイターの見る夢は、その後もピンク色に瞑想と幻想と加藤、、もとい葛藤をそこに描きながらサイケに煌めいてゆく。夢は現前する。



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