インサイド・マンおもしろかった。例の人がドリーで動くスパイクリー印は存在したけれど、かつての怒りやサザンな気だるさ感や湿気などがないな、そして人物が何者かを降り下げていくよりも物語が先行しているな、とはなるも、観ていくと、テレンスブランチャードの音楽は気だるさ表しているし、デンゼルワシントンにも悲哀さが表され、プロットの強さでそれらを見えにくくさせていただけでちゃんと存在はしてるな、となる。今回は日本語で見たけど、ワシントンの日本語、なにかその声質で洋画劇場を観ているかのような懐かしさ与えられる。警察署のデンゼルの恋人との電話や相棒とのやりとりで彼を取り巻く人間関係の市井感が表され、そこから事件へ出動の流れ、これもなにか懐かしい警官ドラマを見ているようで、作品に入っていける。銀行における様々な人たちでNYのメルティングポットぶりは伝えられ、冒頭のイスラム風エスニック・ラップや会話ややり取りでまだ消せない9.11の記憶や迫害を受けるマイノリティを浮かび上がらせ、やがてあの街とは人種差別をした人物の成り立たせた金融街であることを露わとさせる。クライヴオーウェンのあの独特の英語声だったら後で集められたらすぐにバレちゃうだろうと思ったけれど、そういうことだったんだな。
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