エージェント・マロリーおもしろかった。一時期は続けて観ていたソダ―バーグであるが、映像感覚はヘンでもやはりフツーにナラティヴだな、ってとこ(逆に、スキゾポリスやフルフロンタルなんかは好きであった)や、あと、仲間内だけで楽しむような遊び感覚があってそれがダラダラさせているとこなんかで、あまり観なくなってしまったけれど、本作は、遊び感覚をなくしソリッドになり、なんだか作品に入り込めるものあるのであった。感覚からすれば、アウトオブサイトからロマンスをひいてハードボイルドを足す、そして引き締まった、といったセンスである。音楽もチックコリア風なものやあれこれよかった。作品のスピード感に合っている。作品が表したいものは、野生の本質かな、となる。仕留めるまで執拗に追う主人公がよい。
ソダ―バーグはアレンにも似た虚構と現実のリバーシブルを表していて、そこがおもしろいけれど(この作品では作品のストラクチャーにおいては、そうした”遊び”も差し控えていた)、彼の作品にもアレンと同じように、毎回いろんなアクターが参加しているけれど、それは仲良い仲間感覚のものなのだろうけれど、それでも、アレンのと同じように、それぞれのアクターのその固まってしまったイメージではない役をこなせるところや、アクトの自由度も、彼らにとってのソダ―バーグの魅力なのではないか、となる。主演の女性は知らなかったけれど、アメリカではとても偉大な評価のヒトなんだな。本作は、虚構と現実のリバーシブルのなか、彼女自身の本質を描き出すかのようなセンス、だからアクターでは素人の彼女をキャストしたのかな。
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