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2022年01月17日23:48

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映画日記『ハウス・オブ・グッチ』

2022年1月17日(月)

『ハウス・オブ・グッチ』(2022年)
監督:リドリー・スコット
伏見・ミリオン座

運輸業といえば聞こえは良いが、要は小さなトラック会社の社長の娘パトリツィア(レディー・ガガ)は、とあるパーティでマウリツィオ(アダム・ドライバー)という青年と出会う。
マウリツィオの姓はグッチ。あの高級ブランド・グッチ創業者の孫だった。
パトリツィアは、さっそくマウリツィオに猛アタック。
その甲斐あって、ふたりは結婚し仲睦まじい暮らしをはじめた。
しかし、ふたりの前に伯父のアルド(アル・パチーノ)と従兄弟のパオロ(ジャレッド・レト)があらわれたことがきっかけで、グッチ一族の相続争いに巻き込まれていく。
ふつうの暮らしに満足していたパトリツィアとマウリツィオだったが、しだいにグッチ家の富と名声に取憑かれていく。
愛憎と裏切り、失意と怒り、そして訪れたその顛末とは・・・・

まるでシェイクスピア劇。
純朴だった夫を焚きつけ、グッチ一族の長にしようと企むレディー・ガガが、年末に見た『マクベス』に出てくるマクベス夫人にそっくりだ。
開口一番、奇っ怪な日本語のセリフで登場する、強欲な商才だけが取り柄のアル・パチーノ、笑いを誘うような容貌とはうらはらに、その愚かさが見ていて悲しくなるようなジャレッド・レト、オープニングの好青年が富と権力を手にするたびに、いけすかない男へと変質していくアダム・ドライバー、いずれもシェイクスピア劇の登場人物みたいだった。
といってもシェイクスピアの本は「マクベス」しか読んでいないので、とても無責任な感想だが。
年末に『マクベス』を見たこともあって、欧米の映画や小説には、聖書とともにシェイクスピア劇が、通奏低音として流れているような気がしてならない。

見どころはレディー・ガガ。
芝居としては一本調子だが、目力と肉付きのいい身体に存在感あり。
いっぽうで、思いっきり貧相ななりで登場するジャレッド・レトに、驚いてしまった。こちらも見どころだ。




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