八十八か所乱れ打ち+美術館巡り。讃岐tripenart は続く。
《香川2》承前
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投宿を丸亀にした理由が幾つかあるが、知らなかった美術館が一つ、リサーチされていた。
《丸亀平井美術館》
不思議な館名。丸亀市の平井という字にでもあるのだろうか。
常設のコレクションは「スペイン現代美術」という、日本では珍しいセレクション。
スペイン現代美術というワードを、いつぞや、どこかで聞いていた記憶があるが、記憶は靄の中。
大きなビルの1階から3階が美術館。無料駐車場に停めて、開館中であるはずなのに、裏手勝手口のようなところから入館する。警備する気のない警備員が、警備員室でぼんやりしていたのが印象的。
誰ひとり客のいない展示室。目を引き付ける現代アートが、思ったよりも多くあるが、キャプションを見ても作家名すらわからない。特に解説もなく、どうぞ勝手にご覧くださいの放置プレイ。
そういえば、入館料無料。展示室内に監視員もいない。
シドニー・ポラックよりも派手なマチエールに、髑髏や魚が浮かんでくる。
そして、マイベスト2作品。
上:『熱愛』
下:『カンヴァセーション・ピース・マルガメ』
エレベーターに乗ると「新聞社のビル」ということが知らされる
フロアインデックスには『四国新聞社』の文字。
(正解が脳内に)降りてきた。

「平井大臣の美術館だ。だから、平井なんだ

」
誰が聞いてもどうでもいい知識なのに、この感触がとても嬉しかった。
7月ごろだっただろうか。自民党代議士のパーティーで基調講演が行われ、スピーカーが平井デジタル庁大臣。まだデジタル庁ができる前だったけど、初代大臣として任務していた彼は、頭脳明晰さを証明するかのように立て板に水、アドリブを交えて45分ほどの講演を話し切った。大したものだ。
大したものだけど、話し方も他人への評価も、かなり上から目線で、好きになれない人物だった。香川・平井財閥の御曹司。とってもイヤな感じ。

「スペイン若手の画家を応援していたころがありまして、地元に美術館を作ったんですよ。これが、まったく客が来ないもんだから、自然にソーシャルディスタンス…」
そんな卑下した話をしていたことを、このエレベーターで思い出したのだよしひこ。
なるほど、丸亀「平井」美術館。彼の美術館だった。
1993年、バブル当時に開館した美術館全景。
3代目のこの道楽は、修復不能な様相を呈し、正面入り口には赤いコーンと立入禁止のタイガーテープ。創立当初にはあったはずのシルバー色のカフェは、その存在は跡形もなく、雑草が茂っていた。
平井大臣の人物評価は最低(当社比)だけど、この無残な美術館。
それほど悪くはない印象。
丸亀駅近のビジネスホテルに投宿。
なんちゃって温泉付きのSUPER HOTEL御用達
さすが、丸亀。フロントには猪熊弦一郎作品が、モスグリーンのじゅうたんに収まっている。
さらには、ホテル内外にこんなオブジェ。
作品名『ロミオとジュリエット』。
作家さんの名前は忘れたけど、どうやら地元のアーチストらしい。
そんなフロントマンに教えていただいた「一鶴よりもここ

」な骨付鶏屋さんに行ったら、予約で満席という有り様。ウワサ通り、丸亀の人たちは毎晩、骨付鷄を丸噛みしているようだ。
慌てて一鶴本店に電話してみたら、「土日は予約不可。今のところ30人ほど並んでいます

」というケンもホロホロチョウ。
そんなにまでしてソウルフードを追いかけるつもりはなかったけど、乗り掛かった舟。
《りぶや丸亀本店》

「アルコールを一滴も飲めないので、骨付鶏とご飯でもいいですか

」と、あらかじめ断っていたら、

「うちは居酒屋だから、ご飯ものはそんなに(美味しくないで)」
出てきた鮭茶漬けのようなもの。濃い目の緑茶漬けで、シャケの味も青汁のようだった。
(つづく)

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