mixiユーザー(id:6810959)

2021年05月30日23:33

107 view

映画日記『新・ガンヒルの決斗』

2021年5月30日(日)

『新・ガンヒルの決斗』(1971年)
監督:ヘンリー・ハサウェイ
NHKBSプレミアム【録画】

グレゴリー・ペック主演の西部劇。
ペック扮する主人公のローマックスが出所した。
7年前、彼は銀行強盗に成功し、いざ逃げようとしたとき、裏切った相棒がローマックスの背中に銃弾を浴びせた。
ローマックスは一命をとり留めたものの、彼だけが捕まり、刑に服したのだった。
当然のことながら、ローマックスは復讐を誓う。
いっぽう裏切った相棒は、3人組の生意気なチンピラたちを雇い、彼の動向を探らせた。
ローマックスはかつて馴染みだった女からお金を送ってもらう算段をしていた。
ところが、約束の汽車から、お金といっしょに小さな女の子が降り立った。
女の子の名前はデッキー、聞けばもうすぐ7歳というではないか。
武骨なローマックスと、おしゃまなデッキー、反りのあわないふたりだったが、やがて裏切り者がいるガンヒルの町へといっしょに馬を走らせることになり・・・・

人情西部劇の快作。
見どころは、なんといってもデッキーちゃん!!
デッキーを演じた、当時8歳のドーン・リンがめちゃめちゃ可愛い。
お父さんを知らずに、“女の人がいっぱいいるお店”で働いていたお母さんも死んでしまい、天涯孤独になってしまった。
他人には寂しさを見せずに、せいいっぱい背伸びしたデッキーちゃんがいじらしい。
いっぽうで、“女の人がいっぱいいるお店”で育ったので、ときどきグレゴリー・ペックを困らせる。
そんなデッキーちゃんを、どうしたものかとおもいながら、そこは『アラバマ物語』のグレゴリー・ペックだ。拳銃人生のあらくれ男が、ラストは、ちゃんとデッキーちゃんのもとへ帰ってくる。
めでたし、めでたしのラストシーンにグッときた。

ところで、ウキペディアによると監督のヘンリー・ハサウェイは次のように紹介されていた。
「西部劇、冒険活劇、ノワール、スパイ映画、戦争映画、歴史劇、コメディ、サスペンス、ミステリー様々なジャンルを精力的にこなし、ハリウッドのスタジオからは重宝された。一方で娯楽映画を作り続けた職人監督であるがためか、ハサウェイ個人そのものには省みられず、評論家からは無視された・・・」とある。
そんなヘンリー・ハサウェイ監督作品で私でも知っているのが、ジョン・ウェインに生涯唯一のアカデミー賞主演男優賞をもたらした『勇気ある追跡』(1969年)だ。
『勇気ある追跡』は、あらくれ保安官と10代の娘さんがいっしょに旅をするという、『新・ガンヒルの決斗』とよく似た筋立てだ。
先に『勇気ある追跡』が撮られているので、今日見た『新・ガンヒルの決斗』は、俗にいう二番煎じ。
しかし、そこが職人監督。
へっちゃらで二番煎じを撮ってしまうところが、まるでハリウッドのマキノ雅弘だ。



9 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2021年05月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031