2020年11月27日(金)
『ムッシュとマドモアゼル』(1977年)
監督:クロード・ジディ
東新町・名演小劇場
ジャン・ポール・ベルモンド傑作選の1本。
ヒロイン役でラクエル・ウェルチが出てるということで見ることにした。
ベルモンドとウェルチはともにスタントマンとスタントウーマン。
相思相愛のふたりは結婚式当日、ささいなことで喧嘩別れしてしまう。
金欠になったベルモンドは、危険極まりないシーンが盛りだくさんのアクション映画にでることになる。
彼がイタリアの人気俳優にそっくりだったのだ。
ところが、なよっとしてアクションがまるでダメなイタリアの人気俳優というのが実はゲイで、なにかとベルモンドに色目をつかう。
いっぽう、ウェルチも大金持ちの伯爵に惚れられてしまい、強引に結婚させられそうになる。
ベルモンドとウェルチの恋の行方は、そしてベルモンドは危険なスタントシーンをやり遂げることが出来るのか・・・・
肩の凝らないアクションコメディ。
見どころはなんといっても、危険なスタントシーンをベルモンド自身が演じているところ。
カーチェイスや『蒲田行進曲』のような階段落ちは序の口、空を飛んでる小型飛行機の上で仁王立ちになるシーンには驚いた。
落下防止策は施しているのだろうが、久しぶりに見ていてハラハラするシーンだ。
ハラハラするだけでなく、ギョッとするシーンもある。
それは、ベルモンドが突然本物の大きな虎に抱きつかれるシーンだ。
訓練した虎が、いわばじゃれてるのだろうが、虎は虎だ。
押し倒されたベルモンドの目の前で虎が口をあけて吠える。
一瞬ではあるが、ベルモンドが嫌な顔をしてたように見えた。
とにかく、いずれのシーンもCGなしのガチンコ!!
危険なシーンではスタントマンやCGを使わなかったベルモンドだったが、どうしても特撮と身代わりが必要なシーンがあった。
スタントマン役のベルモンドが、イタリアの人気俳優も演じていたため、後ろ姿の代役や二重写しを使うしかなかったのだ。
しかし、ベルモンドの一人二役には苦笑の連続。
女癖の悪い浮ついた男のことを「女の尻を追いかける」というが、本作のベルモンドは「自分で自分の尻を追いかける」という、訳のわからない状態になってしまう。
お目当てのラクエル・ウェルチだが、やっぱり胸に目がいってしまう。
彼女がずぶ濡れになるシーンが出てくる。
生地の薄いドレスだったので、バストトップがうっすらと透けて見えた・・・・とおもう。
もう、すっかり中学生気分だった。
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