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2020年11月22日23:58

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映画日記『血観音』

2020年11月22日(日)

『血観音』(2017年)
監督:ヤン・ヤーチェ
駅西・シネマスコーレ

<台湾巨匠傑作選2020>の2本目。

おもての顔は骨董商、しかし裏の顔は上流階級相手の政商のような存在の女主人がいた。
彼女にはふたりの娘がいた。というのもおもて向き。世間には妹と言っているが、実はふたりは親子だった。娘が若くして身ごもってしまった子を、家の名誉のためか、妹にしているのだった。
女主人は奔放で自堕落な娘をあてにせず、孫娘を自分の跡継ぎにするつもりなのだろう、何かと世話を焼いていた。
そんな女だけの三人家族に、思いもよらない出来事が起きる。
懇意にしている一家が、深夜何者かに襲われ、夫妻が死亡しひとり娘が昏睡状態になってしまう。
この事件が引きがねとなり、女三人の運命が狂い出す・・・・

チラシに載っていた本作の紹介には、「政治とビジネスを取り巻く複雑な人間関係と愛憎劇。2017年台湾興行成績第2位の大ヒット作」とある。
政治とビジネスの話にはさほど興味がない。スルーするつもりだったが、「興行成績第2位の大ヒット作」に釣られて見ることにしたのだが、スルーせずに大正解だった。
チラシ通り、政治とビジネス、つまり政治家たちが大金をめぐって、欲まみれの権力争いがストーリーの柱のひとつだった。
表面上は一緒に食事をする間柄の政治家とその妻や女性秘書たちがくりひろげる、すさまじいい裏切りの連続が見どころ。
政治家秘書と女主人のカラオケボックスでの対決シーンに、おもわず「おおおお!!!」となる。
加えて、女主人の親子三人の愛憎劇が、これまたすごい。
とにかく、登場人物たち全員が複雑に絡み合う。
まあ、そのさまをひと言でいえば、ドロドロ!!
当然、罪深い主な登場人物たち全員に天罰がくだることになる。
なかでも、ラストに下される残酷な罰と、その罰に添えられた一片の言葉が、深い余韻となった。
あまり期待してなかったが、こんなに見ごたえのある1本とは思わなかった。

政治家の妻役のひとりが、かつてグラビアアイドルとして人気のあった大久保麻梨子だった。彼女は台湾に移住し、女優として活躍しているとのこと。
彼女の写真集を1冊買った記憶がある。
日本つながりで、もんた&ブラザーズの♪ダンシング・オールナイト(台湾の歌手がうたっている)がうまく使われていた。


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