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2020年11月05日23:57

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映画日記『すずしい木陰』

2020年11月5日(木)

『すずしい木陰』(2020年)
監督:守屋文雄
駅西・シネマスコーレ

予告編を見たとき、ひょっとしたらアンディ・ウォーホールの有名な実験映画みたいなのではなかろうかとおもったら、案の定だった。
そうと分かれば、すずしい木陰にこしらえたハンモックに身をゆだねる柳英里紗といっしょに、だらだらと1時間半余りを過ごそうと覚悟をきめた。
これが不思議なことにさほど苦にならない。
とはいえ、途中でうつらうつらとなったが、これもまた心地良い。
虫の鳴き声や鳥のさえずりだけでなく、あちこちからさまざまな音がきこえてきたり、途絶えたりする。
途絶えたときの静寂にすら、耳をすませた。
かとおもえば、スクリーンの中の柳英里紗なのか、館内の観客なのか判別できないかすかな寝息が聞こえてきたのには笑ってしまった。
工夫を凝らした音の使い方に、数ヶ月前に見た『ようこそ映画音響の世界へ』を思いだす。
音だけでなく、撮影レンズの絞りを微妙に、ときには大胆に変化させて画面の明るさに強弱をつけている。
ほとんど動きのない映画だが、一度だけ柳英里紗がハンモックから下り少しだけ退場したのだが、あれはほんとうにおしっこタイムだったのではないかと勘ぐったりと、ぼんやりと見てるようで、頭の中ではいろいろと考えることがあって、忙しい。
まあ、珍品の部類だろうが、たまにはこういう映画につき合うのも楽しい。
蚊取り線香の煙がいい味を出していた。

話が変わって、木曜日のお楽しみで映画の帰りにコンビニに寄って週刊文春を立ち読みしてた。
その書評欄をながめてたら、内田樹の新刊が出てきたのだが、その評者の名前を見ておもわず首をかしげてしまった。
評者が武田鉄矢とあるではないか。
これは文春の大チョンボ、武田鉄矢でなく、武田砂鉄の間違いだろうとおもった。
ところが、評者の紹介にはちゃんと歌手で俳優の武田鉄矢とある。
武田鉄矢には失礼だが、彼と書評という組み合わせには意表をつかれた。


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