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2020年02月15日12:00

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引佐散策〜その2、北岡大塚古墳と実相寺 他

(続き)

◆圓通寺 足切観音堂
再び、宗良親王にまつわる伝説である。
観音堂前の説明板にこう書かれている。略せば、
…1339(延元4)年、南北朝両軍がしのぎを削っていたが、そんな乱戦中のある日、宗良親王は敵の矢を受け落馬した。馳せつけた従者が介抱したところ、不思議な事に傷は跡形もなかった。
その夜、親王の夢に観世音が現れた。日頃の信心の賜物かと、翌朝早くに参拝、厨子の扉を開けて見ると、観世音の片足は鮮血に染まって痛々しい姿であった。親王は自分の身代りとなってくれたのだと涙し、終生の守り本尊として祈願した。この堂を護持するために創始されたのが圓通寺である、…と。

下が足切観音堂。
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伝説に対する信仰から、わらじ等が多数本堂にぶら下げられている。

◆北岡大塚古墳
引佐総合公園前の分かれ道。
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これを登っていくと、じきに夫婦連れと思われる2人と出会った。
この先の山道は急だよ!と注意してくれる。
確かにその通りで、私も途中からジャンパーを脱いで登る事になった。まあ、行けるところ迄行ってみようと決めて。

北岡2号墳、正面と上面からの写真。
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山の中腹海抜57.5mに築造された「円墳」。径は5.7mと規模は小さい。周囲に2〜2.5mの堭(からぼり)あり。
南に開口する横穴式石室、全長3.2m。羨道はなく、玄室と玄門のみからなる。
石室を囲むのは全てチャート岩。5枚の板石で天井は覆われていたが、現在は最奥と玄門上部しか残っていない。
石室内より鉄刀1本、鉄鏃2本、玄門前から須恵器の壺等が出土。
これらにより、7世紀初頭〜中頃に築造されたと推定されている。

2号墳の更に上にある北岡大塚古墳は、「前方後方墳」という、大小2つの四角形がつながった珍しい形状で、4世紀中葉頃に築造されたものと考えらている。天竜川以西の西遠地区では最古のものらしい。
以下、現地の説明板に従って書く。
海抜80mを基底とし、西方を向いて築造されている。
墳丘全長49.5m、内、後方部長29.5m、同幅29.0mの大規模なもの。
二重口縁を持つ壺型土器(土師器)の欠片多数、ガラス小玉1点等出土。
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囲っているロープに沿って一周してみたが、墳丘上には多数の木々が生え、経年の劣化もあって、素人に形状ははっきりとしない。

帰りの下り坂では、膝ががくがくした。
滑らないよう、気をつけて歩いた。

田圃の中から、古墳の山を振り返って撮った写真。
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山頂近くに送電の鉄塔が見えるだろうか。

◆実相寺
この寺の場所は既に引佐町でなく、細江町に入っている。

南北朝時代の1387(嘉慶元)年、「新正院」という名で開山した由。
のち、旗本 近藤貞用(1606-96)が父 季用の菩提を弔うため現在の場所に移し、名も「実相寺」と改めた。開基は季用とされている。
貞用は、直虎とも縁が深かった「井伊谷三人衆」の1人 近藤康用(1517-88)の曾孫。
貞用は明から1654(順治11)年に渡来した禅僧 隠元(1592-1673/日本黄檗宗の祖)に帰依、同時に来日した弟子 独湛(1628-1706)を1664(寛文4)年に遠江に招き、翌年宝林寺を建立した。その時、独湛を住まわせたのがこの実相寺だった。独譚は実相寺に滞在しながら、宝林寺の場所を選定、造成に当たったとされる。
実相寺本堂の扁額「實相寺」は独湛の揮毫による。

美しい枯山水の庭園は1700年前後の作と推定されている。
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3つの築山の遥か後方には借景としての三岳山、この組み合わせも素晴らしい。
三岳山山頂には、その昔、井伊谷城の出城「三岳城」があった。前掲の井伊道政が、南北朝時代にこれを築いたとされている。

珍しい鐘楼門。
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1763(宝暦13)年建立(1845年再建)の庚申堂は、現在修復工事の真っ最中であった。
現場の覆いの外から眺めていると、何故か分からないが、作業中の大工さんが声をかけてくれて、中に入らせてもらった。
柱などは全て取り外し、分類して脇に保存、一部コンクリートで行った過去の補修土台を取り除いていた。
柱の礎石が露わになっているのが確認できた。

◆宝林寺
前述の通り実相寺と縁の深い宝林寺には、この正月、初詣に出かけた。
ちょうど30年振りの「こけら葺き」工事が済んだあとで、新しい屋根が陽に照らされて輝いていた。
以下参。
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1974199924&owner_id=3341406

この日は前庭の河津桜が満開で、新しい屋根とのコントラストが実に美しかった。
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(お終い)
 
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