2015年2月14日(土)
『アルファヴィル』(1970年)
ジャン=リュック・ゴダール:監督
今池・名古屋シネマテーク
新作の『さらば、愛の言葉よ』は、なんとか持ちこたえたが、この日は始まって5分も経たないうちに朦朧となってしまった。
もう、ゴダールの映画を見に行くのは、心底やめようと思った。
この日は、もう1本見る予定だったが、ゴダール・ショックで取りやめ。
翌日は早起きしなければならないので、早々に帰宅した。
その翌日というか、本日、目が覚めたら6時30分だった。
あわてて着替え、ヒゲも剃らずに自宅を出発。
7:00発の近鉄特急に飛び乗った。
大阪で未見の増村保造作品を4本見るつもり。
2015年2月15日(日)
『千羽鶴』(1969年)
増村保造:監督
大阪九条・シネ・ヌーヴォ
川端康成ノーベル賞受賞記念作品と銘打たれていた。
原作は未読、あらすじもまったく知らない。
タイトルの印象から『雪国』のような文芸大作を予想していたのだが・・・
平幹二朗をはさんで、京マチ子と若尾文子という二大女優と、当時新人だった梓英子が繰り広げるドロドロの愛憎劇。
京マチ子が、息子に対して執拗に口出ししてしまう“母親”的なうとましさ。
若尾文子は、男欲しさに“いつも熱っぽい目をしてグニャグニャしてる”女の生々しさ。
男が思う一般的な女性のイメージといえば、慈愛に満ちた母性とか、純愛だ。
本作は、女性というより、“女という生き物”が本来もっている、男にとっては辟易とするようないやらしさを、これでもかと描いている。
まあ、あくまでも、男から見た女のいやらしさであるが。
まともに見れば、ひとりの男が、女癖の悪かった父親とその妾たちとの不愉快な過去と訣別し再生するという話になる。
しかし、そんなストーリーより、京マチ子と若尾文子のあまりにも“やり過ぎ”な芝居のほうに目がいってしまう。
さらに、若尾文子の娘役で、オープニングでは清楚で控え目だった梓英子が、終盤になって熱っぽい目をしてグニャグニャし出すところは拍手もの。
とにかく、三人の女優が素晴らしい!!
1本目から、私好みの濃い味付けの映画だった。
ゴダールとはうって変わって調子がいい。
続けて、3本見てきた。
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