《富山3》承前
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『宮永愛子 詩を包む』
地方に旅に出てやってきた美術館で大当たりの企画展に出会うと、自分のツキの良さに感謝する。
キャプションをゆっくりと熟読して、今回作品のコンセプトを学習した上での入館。
ガイド付きではないから、解釈は自分自身に委ねられる。
昔々、ゲバやチャギやナカという仲間たちが銀座から逃げ出した。
そんな記憶が蘇る。
間近に最終日を迎える本展覧会。
スタッフに伺ったけれど、それほどのナフタリン蒸発は起きなかったようだ。
チャレンジングなミミちゃんが、この鳩時計を理解したかどうか。
宮脇愛子、宮永愛子。姉妹だろうか。いずれにしても美しい
スーツケースに仕込まれた鍵
いま、一番聞いてみたいアーチストトークが、実は宮永愛子。
ワンフロアの鑑賞がようやく終わり、階下へと向かう。
鑑賞客は10人には満たない。おいらを覗いては、すべてが女性。
隈研吾の作った美術館にしっかりとマッチしたガラスのインスタレーション。
祖父の作陶した壺の中に、ガラス陶器の作品を置く。
開催序盤のころは、釉薬と陶器の反発によって音を立てることもあったという。
ガラスのハトや、七福神。宮永作品のオールスター。
さて、このスーツケースの中に詩が包まれている。カギとともに。
女子大生ペアだろうか、キャプションに書かれていた謎(鍵と「眠」という字を探してください)を必死に解こうと、360度バターになった虎のように回っている。
諦めかけた時に、おいらがスタッフに「教えてください」と、声を掛けた。
ニコッと微笑んでペンライトを持参したセキュリティスタッフが、スポットライトを手で隠し、ペンライトを充てた先に、高熱に溶けたガラスの鍵と、手紙の残り文字『眠』の在り処を教えてくれた。
彼女たち、アートの深さを知る。
きっと、現代アートがますます好きになってくれたはずだ。
セキュリティスタッフさんも、声を掛けてくれてありがとうの視線。
アート好きすべての人たちが win win
地元の人いわく、

「あんな辺鄙なところ、誰もいねぇよ。保証するで

」
《下山芸術の森発電所美術館》
富山から高速利用で45分
黒部インターで降りて、さらに10分。
入善町下山。
これを『にゅうぜんまち・にざやま』なんて読める町外の人はおいらだけ。
水力発電所だった建物。明治の重要建築物を理由に、北陸電力が入善町へ土地建物を寄贈。その再利用が美術館。
規模はまったく比べ物にならないけれど、ナビスコの工場を同じようにホワイトキューブの美術館に生まれ替えたニューヨーク《DIA:BEACON》になんとなく、ほんの少しだけ。
そういえば、弘前のれんが美術館だって、シードル工場だった。
オルセーは鉄道駅舎だし、あとどこかあったっけ。
企画展は『寺林武洋展 LIFE』
富山出身の42歳。
日常生活の中、手の届くものを写実的に描く。
果たして売れるのか。例えば、買った作品を部屋に飾る。同化してしまう。
9時開館。
道路事情も良く、あわてんぼうなので、8時55分に到着。
開館とともにチケットを買って、いざ展示室にとノブを回すと、開いていない。
スタッフも、まさか9時に客がやってくると思っていなかったようだ。
だから、お互いに照れ笑い。
そして、30分。誰もやってこない。
発電所の屋外。
スノーブーツを履いていたから安心に、階段を100段あまり登り、新雪の広場。
見張り塔からずっと入善の平野を見下ろして
唯一無二の経験。
(つづく)
■仏・パリ ルーブル美術館の「モナリザ」に環境活動家がスープかけ抗議
(TBS NEWS DIG - 01月28日 23:50)
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