《金沢5》承前
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地元の人から見れば、随分と動線の整わないコースかもしれないが、徒歩・バスを乗り継いでタイムロスなく行程が進んでいく。
現代アートの聖地・まるびぃからランチタイムに蕎麦屋を経て、いよいよラストスポット。
走るものは、そばにいない。たっぷりと時間は取ってある。
『鴨居玲展‐静止した刻−』(石川県立美術館)
5月か6月。緊急事態宣言とやらが解除されたころに出掛けた笠間日動で真剣に鑑賞した鴨居玲。
作品の評価よりも展示室の最後、57歳にして命を閉じた自筆の遺書を目の当たりにして衝撃を受けた。偶然にも、まるで、今の私と同じ歳。作品の全面に精神的な葛藤は見て取れる。しかし「そうではない作品を知っている」と、そののちに教えられ、鴨居玲の明るさにも触れることとなる
確か、竹橋の美術館で手にしたフライヤー。
『没後35年 鴨居玲展』の開催地は遥か遠く、石川県と記されていた。
これが脳裏には残っていたのだろう。
先週、自分の頭にふと下りてきた『内藤礼展』×『金沢21世紀』の情報と、Go Toの強烈な後押しが加わって、わずか3日前にJTBでブッキングを果たし、そしてこの日。
内藤礼を存分に味わい、鴨居玲の世界に浸る。
出世作『静止した刻』
上が安井賞受賞作品の竹橋所蔵、下が当地所蔵。100点という圧倒的な作品数ゆえ、こんな楽しみ方ができる。これだけでも、Go Toした価値がある。
彼のシリーズの一つでもある教会。笠間日動にも何点かあったはずだ。
そして、鴨居玲はダークのみにあらず。却って、このブルーが他を凌駕する。
ひろしま美術館でこの作品に出逢っている先生が、これを鴨居玲のマスターピースとした。なるほど、地面に映る十字架の影が秀逸。心に刺さる。
マイベストはこれ。『1982年 私』(180.0×257.8)
石川県立美術館の至宝。
鴨居玲は1985年9月、ガス自殺を図りこの世を去る。
1982年、この頃には精神も病んでいたのだろう。カンバスに向かう自身の周りを囲むのは、これまで彼が描いたモデルたち。なんとも言葉がない。深淵。
予想以上にたっぷりと時間をかけて鴨居玲を堪能した。
ついでの気持ちでコレクション展は、国宝『色絵雉香炉』(野々村仁清)だけを見ておけばよい
さて、時計は16時を指している。
金沢発かがやきは17時55分発

だから、残すところあと45分。
入館とともに予約をしておいたカフェは、常に満席で順番待ち。
但し、予約を入れておけば鑑賞後、2組目の案内を約束してくれた。
《ル ミュゼ ドゥ アッシュ KANAZAWA》
美術館には入らなくても、このカフェだけにやってくる人たちもいる。
その証拠に駐車場がほぼ満車なのに、美術館はあれだった
プロデューサーは石川県出身のパティシエ辻口博啓。
必然的に、お土産もここで仕入れていく。
1万歩も歩いたあとのスイーツに、100万回の舌鼓を打つ。
たかが1泊2日のGo Toだけど、大満足の金沢に★100万さん

猛暑の中、同じ場所にたたずむペンギン その予想外の理由に「天才か」「かわいい」の声
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