録画しておいた『安藤忠雄78歳・青春を生きる』(TBS)を観た。
お陰様で年末に1つ、2つと減らした《行きたいところリスト》に、再びフランスが加わった。
《シャトー・ラ・コスト》《ブルス・ドゥ・コメルス》…いつになるかはわからない。
行けるかな。行けるだろう。
それにしても安藤忠雄。素晴らしい建築家だ。
もとい。
自分(←おいら)が好きで追いかけているすべての建築家たちが、みな素晴らしい。
彼らの理想に息を吹き込む職人たちに、もっともっと光をあてていく。
これが、五月雨的に建築物を訪ね歩くおいらのミッションだと、勝手に心得ていたりする。
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1974252254&owner_id=8666179
(承前)

京都最終回
山門前に立て看板。読むと「往復はがきによる事前申し込み」を昭和52年から続けているとある。令和になってもwebの存在も無視して、徹底して往復はがき。
見事、あっぱれ。
京都観光のテレビ番組を観るたびに行く気を削いできたオーバーツーリストの代表格《京都》。その中にあって、絶対的な少数拝観主義は敬服する。
山門前に凛として立哨する住職さんが、参拝証(返信ハガキ)を持たない観光客に対し、丁寧に、しかし厳格に入門をお断りしている。
老夫婦連れが「庭を外から見るだけで構わない

」と頼んでいたが、「往復はがきを出していただければ参拝証をお送りいたします。2か月前から受け付けています」と、隙のない謝絶。
ふと、あつた蓬莱の大将とシンクロした。日記《2019愛知3》に詳しい。
《西芳寺》通称:こけちゃん
山門をくぐると鮮やかな寒桜
住職の案内に連れられて本堂へ入堂し、冥加料3,000円を寄進する。
本堂で参加者全員が写経に臨む。
といっても、276文字の般若心教にあらず、西方寺に奉納する20数文字の写経。
今回のためにあらかじめ用意された筆ペンを必死に走らせるおいらではあるが、右や左の女性たちが気になって心が穏やかでない。
精神統一のできない性格につき、正直に字が乱れまくる。
それにしても、達筆な両隣たち。
彼女たちは、隣のおっさん(←川オス)に心乱れないのか
写経場には外人さんの姿もちらほら。どんな字を書くのか見たかったが、おいらより巧かったらイヤなので近くなくて助かった。
書きあがった写経を寺に奉納し、預けてあった御朱印帳をいただき、いよいよ苔むす庭へと鼻垂れる。否、放たれる。
回遊の庭へ出る手前で見つけた「ハト」
〜ここから向こうへ立ち入ってはいけません〜の和風で古風な表現。
「立入禁止」の立て看板だったら、それを無視して入り込む(佐川美術館)のに、この「ハト」が置かれると、乗り越えていくことができない不思議なパワーを感じるのだ。
こけちゃんの庭がスタートした。
正直、ここに来るまで苔なんてカビのようなものだと思っていたが、苔寺を出るころにはもはやペットのように、こけちゃんとして可愛く崇めているおいらがいた
デジャブである。
昨年、那須高原へ出掛けて散策した《水庭》〜アートビオトープ那須。
まだ苔は蒸していないできたてのランドアートの感動が、まさか京都で蘇えるとは。
リミット2時間コース。
写経を30分で終えているので、苔庭の回遊は制限時間90分。
先頭に立って散策を初めてみたが、どんどんと後塵を拝し、気が付けば最後尾。
西芳寺にようやくやってきた参拝客たちは、なぜ1時間もせずに出ていくのだろう。
一日中、ここに佇んでいたいのに。
こけちゃんマニアによると、このシーンが一番素晴らしい生え際らしい。
色違いの苔たちにやさしく手を当ててみると、苔ざわりがそれぞれに違う。
チクチクだったり、シャワシャワだったり、或いはベルベットのような優しさだったり。
住職さんによると「梅雨時の雨上がりが一番映えますが、最近は乾燥が目立って、かえって雨上がりの冬、つまり今日が一番の見頃ですね」とほくそ笑んだ。
365日、いつも今日が一番ですよのパターンだな。
結局、90分の滞在拝観を終えて、残っていた数人の参拝客とともに山門へと向かう。
出口では、再び住職さんが立哨して、ひとりひとりを見送ってくれている。
少しだけ話しかけてみた。
やっぱり、あつた蓬莱の大将のように、高い誇りを持ちながら丁寧に私ごときを扱ってくれた。見事なまでにプロだ。
日記にしたためると何日も掛かったが、2泊3日の小旅行は終わってみればあっという間。多くの人からのホスピタリティと一期一会。
これだから旅行はやめられない。(←やめない)
レンタカーを返却する途中、ふと聴こえてきた《田根剛リベンジ》の声に、ハンドルを下立売へ向けて一つのスポットを目指す。
《四季十楽》
部屋数、わずか10室の隠れ家的な古民家ホテル。
このホテルデザインに田根剛が関わり、カフェと門を担当した。
全景や門扉は撮影フリーだが、館内にあるカフェへのハードルはかなり高い。
神技を持つおいらにつき、勇気をもって玄関を開けて土間にやってきたフロントマンに頼み込む。
その会話を聞いていたマネージャー格の方と名刺を交わし、カフェの見学をお願いしてみたが、

「プライバシーキープをモットーにしているので…」と、頭を下げられた。
用意した奥の手を繰り出した。

「田根さんの作品を追いかけて、エストニアにまで行ってきました

」

「クソうらやましい限りです

」
カフェを見ることができなかったが、とてもフレンドリーなマネージャーだった。
答えは簡単だ。泊りに来ればいい。
インバウンドのほぼ居ない素敵な京都がここにはある。
■「おめでとうさんどす」 京都・花街で芸舞妓ら始業式
(朝日新聞デジタル - 01月07日 18:53)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5927773
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