mixiユーザー(id:2566286)

2023年09月17日17:08

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福田村事件


三日間しかないのかと慌てて行く。補助席も用意されるたくさんの観客であった。福田村事件おもしろかった。しっかりした劇映画だな、と感服。来年2月の、荒井晴彦ゆえにも映画芸術選出年間ベストの上位、そしてキネマ旬報の年間ベストの上位になるのでは、と確信できるような、しっかりしたヒューマンドラマである。言いたいことも明確に語られているな。それゆえに、ちょっとキレイすぎるところも感じられる。行商人一座をかばうのが村社会の周縁の人たちなのでちょっとキレイすぎるな、と思うも、そうすることで表したいことはより明確になるな、となる。AとFAKEしか拝見していないが、ラストがとてもロマンティストな感じがして、アイロニストのボクはちょっとドラマティックすぎる落としどころ演出に思えたけれど、本作のラストも同じくロマンティストな感じはする(されどもちろん甘くはない)けれど、あの頃よりも素直になれているからなのかな、どこに向かうか迷い続けるであろう夫婦から続いてのシークエンス、少女との出会い、あって欲しい終わり方への帰着を感じる(伏線で、別れのシーンがあったのでそうなるの納得はする。最初は、立っている女性は、村を出たばかりの一団が出会う、瑛太の頭を砕いた女性と見えてしまい、謝りに来たのかと一瞬思ってしまうのであった)。シッカリとしたドラマで明確な語り口、井浦新のなにも語らないのと同じような引いた視線のカメラアイから、ようやく彼の口から発せられる朝鮮での事実がドラマへと移行することと並走し様々が明確になるストラクチャー、そこに結びつきを損なわせる寂しさ生ませる国家の在り方、他者を排他する国家の在り方が置かれる。集団ヒステリーかと思ったら、圀の曖昧な伝達がそれを生んだのか、と思うも、あれ違うな、となるも、水道橋博士が言う言葉、やはり国家に翻弄されることも明示しているのだな、となる。川の流れどこに向かうか分からない夫婦に表されるように、国家が言うことの鵜呑みはまだあり、排他主義も消えることはなく、そこから生じるヒステリーも、人間という生き物が生息する社会ゆえいつ吹き出すかも分からなければ、残酷なアクシデントはそうそう出なくとも、そうしたエモーションとネイションは今も此処に潜在し続ける。豆腐や馬となにげない日常が表されながら怖い非日常へと移行するセンスだけれど、豆腐や馬もまた、そこに潜在する不毛と不安が(後々に感じられることであるが)明確にあること、これもおもしろいな、となる。キャストは普段から怒りを内に抱えているようなアクターばかりなの、それとそれを和らげるような田中麗奈の花のような存在(都会からやってきたという設定なのに多くの映画ではそうではないのに本作では嫌味だに表さなく素直な存在として咲いている)も見事なキャスティングだな、と、その個性それぞれにも感服。



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