《千葉2》承前
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あらゆるスポットに行き尽くすのだから、必然的に再訪、三訪と訪館回数を重ねていく美術館や施設が産まれてくる。
再訪を意識的にする切っ掛けは『御礼参り』であることも多い。
ある美術館に出向き、そこの館長や学芸員などから情報をいただいて、レコメンドされたスポットでステキな出会いが生まれていく。必然的に、紹介していただいた方への御礼を兼ねて、企画展の有無は脇に置き、ふたたびの訪館。
房総半島布良海岸もそのひとつ
《青木繁『海の幸』記念館・小谷家住宅》
3年前。コロナくんが日本に浸透しつつあり、世間は『自粛』という名の正義感が蔓延する。その状況を嫌い、勝手に出掛けた房総半島で、本来なら休館だったはずの『海の幸』記念館に貸切入館させていただき、館長夫妻の丁寧なガイドを受けていた。
その時に受けた知識を頼りに、例えばアーティゾンへ通ったり、久留米まで出掛けて青木繁の生家を訪ねたり、或いは新橋有薫なる居酒屋で親族にあいさつをいただいたりと、世間のコロナくんブームに逆らって、知見を磨いてきた。
ようやくの再訪が叶い、館長さんから出迎えを受ける。

「3年前にはお見せできなかった地元の雛飾り。オスカーさんが来られるので、しまわずに出しておきました。もう、娘はみんな嫁に出していますから大丈夫なんですよ」
冒頭から、館長さんの人の好さが溢れ出る。
久留米まで追いかけて『朝日』のレプリカを鑑賞したこと、そして、アーティゾンの展覧会で本物の『朝日』を鑑賞できたこと。さらには新橋有薫まで出掛けたこと。
初訪者に対する丁寧なガイドをいただきながら、お伝えしたいことのほぼ全てを伝え、そののちにはお茶まで用意していただいてご夫婦との雑談を楽しんだ。

「青木繁を守っていますけど、実は佐伯祐三が好きなんです

」と、望外のカミングアウト。
わざわざパリにまで出掛けて、描かれたスポットやアトリエの聖地巡りをしてきたことや、東京ステーションギャラリー鑑賞の話題。どうやら、お互いに『煉瓦焼』の美しさや、壁に殴り書きされた文字の迫力が好みということがわかり、そして、おいらは天皇陛下を羨んだりもした。
こちらからは、同級生の画家がこの建物保存プログラムへの参加をしていて、ドネイションボードに署名があることを、まるで己がやっているかのようにお伝えした。(←やっていない)
内容を伺うと、保存するための費用を画家各位募り、それぞれの画家が自作品を提供。
その作品を販売して支援協賛金としたらしい。とても素晴らしいことだ
滞在時間70分。おそらく平均的なその時間とは20分ぐらいのもののはず。
湘南からの白魚チップスのお返しにと、地産野菜をいただいた。
お返しではなく、当初から用意してくれていたようだ。
単なる一ファンであるだけなのに、これだけの厚遇に接することができた。
人と人とのかかわりの暖かさ。
記念館から徒歩でも行ける『海の幸』記念碑
館長さんも「帯同しましょう」と、傘を手に庭に出てきていただいたが、路駐の黒パッソが出番を待っていた。ここまでの歓待にあらためて深く御礼を告げて、「次は河村美術館に行ったことをご報告に参ります」と約束して、ご夫妻とお別れした。
帰宅後に送った御礼のメールに対しても、とても誠意のこもったお返しの謝辞をいただいている。
そんな一期一会の反復が、自分の人生に幾つもある。
■人が「昔は良かった」と思ってしまう3つの理由 会社の変革を妨げる「過去美化バイアス」の正体
(ログミー - 03月29日 21:30)
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